コードギアス 亡国のアキト O.S.T.
コードギアス 亡国のアキト O.S.T.
オススメ度 ★★★★★
発売:2013年9月11日 収録時間:70分 定価:3045円 レーベル:flying DOG
「反逆のルルーシュ」より6年の時が立ち、満を持して発表された外伝「亡国のアキト」。
狂気と空虚が渦巻くこの世界観に抜擢されたのは、「ラーゼフォン」でも音楽を担当した橋本一子氏。
中川幸太郎氏によるヒロイックなサウンドとは全く違った表情の禍々しくも美しいフュージョンが展開。
正統派な部分もありながら、トリップしてしまうような悍ましさをご清聴ください。
No. | 曲名 | 時間 | 作・編曲 | 作詞 | 歌 |
1 | Unspoken World | 4:21 | 橋本一子 | ||
2 | Mythical Heritage | 4:11 | |||
3 | Cavalry Spirit | 3:37 | |||
4 | Speculations | 3:20 | |||
5 | Euro Britannia | 4:38 | |||
6 | No Choice but to Fight | 3:20 | |||
7 | Another Story | 4:38 | |||
8 | What She Can’t Forget | 3:28 | |||
9 | Commanding Eyes | 3:53 | |||
10 | Let me introduce myself | 3:55 | |||
11 | A Man Called the Devil | 4:47 | |||
12 | It’s Purified | 2:49 | |||
13 | Lost Mind | 3:41 | |||
14 | Knightmare on the Highway | 1:39 | |||
15 | Impermanence We feel | 2:31 | |||
16 | Pale Flame | 2:59 | |||
17 | Emits No Light | 3:38 | |||
18 | Superior Knights | 3:39 | |||
19 | モアザンワーズ | 5:05 | 菅野よう子 | 岩里祐穂 | 坂本真綾 |
「コードギアス」の世界観がジワジワと深まっていき、外伝が遂に始動。
「コードギアス 亡国のアキト」。監督は谷口悟朗氏から「ノエイン」「鉄腕BIRDY」の赤根和樹氏に。
ピカレスクロマンであった「反逆のルルーシュ」とは打って変わり、「アキト」は孤独な兵士の物語。より元ネタの一つである「装甲騎兵ボトムズ」に近づき、ハードな世界観となっている。
音楽も中川幸太郎氏から変更され、抜擢されたのはジャズピアニストの橋本一子氏だ。 アニメ音楽における橋本氏といえば、「ラーゼフォン」のサントラだ。
「峰不二子」OPも記憶に新しいが。中川氏のヒロイックなブラスとは違った、橋本氏の繰り出すフュージョンサウンドが飛び出すのが本作。
橋本氏の音楽に感じてる印象は一つ、「美しさを伴った不穏・狂気」である。
よく不安を煽るような曲は劇判的な音楽の典型例で、サントラでも捨て曲扱いされることもしばしばあるが、彼女のそれは一曲の作品として完成されており、そこに奇妙な神秘性すら宿っている。
特に「It’s Purified」のような、橋本氏自身の特徴的なねっとりとした声を用いたそれは氏にしか生み出せない作品だ。
勿論、「静」の狂気でけでなく、「動」の狂気もある。今作ではそれを楽しみにしている人も多いだろう。
予告でも目立った「No Choice but to Fight」「Knightmare on the Highway」2曲。今作の目玉商品である。
夫である藤本敦夫氏の破天荒なサックスを中心にこれでもかと暴れるフュージョンサウンドの2曲。PVの時点でこの曲に惚れてしまった人もいるはず。
かくいう筆者もその一人だ。アキトによる暴走・暴虐はこの2曲だけで圧倒的なまでに表現されきっている。
凱歌のようなオーケストラサウンドも、どこか虚しく、ジャズ曲と比較するような戦闘シーンでの効用がかなり面白い。
だがそんな空虚さや狂気の中にもどこか透き通った透明感があるのが橋本氏のアコースティック使い。
「Another Story」で聞こえる心地よいアコギはラーゼフォンでも聞きなれたもので、不思議な清涼感を与えてくれる。
菅野よう子氏・坂本真綾氏のゴールデンコンビによる主題歌「モアザンワーズ」がフル収録なのもポイント。
じわじわと脳に沁みてくる、廃墟の美しさのようなメロは正しく「アキト」の音楽である。コレで締められるだけでアルバムとして気持ちよく追われる。フライングドッグ、太っ腹!
1~2章の音楽をまとめたサウンドトラックになっており、以降の曲はOST2に引き続く。
国も、命も行く当てのない兵士への思いを馳せながらトリップに浸れる名盤。ラーゼフォンのサントラの横にスッと入れよう。
「コードギアス 亡国のアキト」。監督は谷口悟朗氏から「ノエイン」「鉄腕BIRDY」の赤根和樹氏に。
ピカレスクロマンであった「反逆のルルーシュ」とは打って変わり、「アキト」は孤独な兵士の物語。より元ネタの一つである「装甲騎兵ボトムズ」に近づき、ハードな世界観となっている。
音楽も中川幸太郎氏から変更され、抜擢されたのはジャズピアニストの橋本一子氏だ。 アニメ音楽における橋本氏といえば、「ラーゼフォン」のサントラだ。
「峰不二子」OPも記憶に新しいが。中川氏のヒロイックなブラスとは違った、橋本氏の繰り出すフュージョンサウンドが飛び出すのが本作。
橋本氏の音楽に感じてる印象は一つ、「美しさを伴った不穏・狂気」である。
よく不安を煽るような曲は劇判的な音楽の典型例で、サントラでも捨て曲扱いされることもしばしばあるが、彼女のそれは一曲の作品として完成されており、そこに奇妙な神秘性すら宿っている。
特に「It’s Purified」のような、橋本氏自身の特徴的なねっとりとした声を用いたそれは氏にしか生み出せない作品だ。
勿論、「静」の狂気でけでなく、「動」の狂気もある。今作ではそれを楽しみにしている人も多いだろう。
予告でも目立った「No Choice but to Fight」「Knightmare on the Highway」2曲。今作の目玉商品である。
夫である藤本敦夫氏の破天荒なサックスを中心にこれでもかと暴れるフュージョンサウンドの2曲。PVの時点でこの曲に惚れてしまった人もいるはず。
かくいう筆者もその一人だ。アキトによる暴走・暴虐はこの2曲だけで圧倒的なまでに表現されきっている。
凱歌のようなオーケストラサウンドも、どこか虚しく、ジャズ曲と比較するような戦闘シーンでの効用がかなり面白い。
だがそんな空虚さや狂気の中にもどこか透き通った透明感があるのが橋本氏のアコースティック使い。
「Another Story」で聞こえる心地よいアコギはラーゼフォンでも聞きなれたもので、不思議な清涼感を与えてくれる。
菅野よう子氏・坂本真綾氏のゴールデンコンビによる主題歌「モアザンワーズ」がフル収録なのもポイント。
じわじわと脳に沁みてくる、廃墟の美しさのようなメロは正しく「アキト」の音楽である。コレで締められるだけでアルバムとして気持ちよく追われる。フライングドッグ、太っ腹!
1~2章の音楽をまとめたサウンドトラックになっており、以降の曲はOST2に引き続く。
国も、命も行く当てのない兵士への思いを馳せながらトリップに浸れる名盤。ラーゼフォンのサントラの横にスッと入れよう。