大河アニメ「刀語」劇中楽曲集 其ノ壱

大河アニメ「刀語」劇中楽曲集 其ノ壱

オススメ度 ★★★★★

発売:2010年6月23日 収録時間:68分 定価:3000円 レーベル:ランティス



西尾維新氏が初めて挑む時代劇アクション?「刀語」。
アニメ化に際して12か月間の、月イチで「大河」アニメとして放送された。
音楽担当は岩崎琢氏。岩崎氏と時代劇音楽といえば「るろ剣」であるが、
「もうやった」「捻りのない劇判」というのを、岩崎氏は全力で避けていく。


No.曲名時間作・編曲作詞
1Bahasa Palus4:02岩崎琢福岡ユタカ、Lotus Juice
2極めてありがちな…2:31
3とがめ1:38
4倍音と干渉2:35
5Negotiation2:36
6哀れな噛ませ犬達に寄せる挽歌定2:25
7戦い用音楽12:41
8Bem!Bem!Bem!3:52
9俺だって仇の息子だ3:54
10ソプラノSaxと弦楽合奏のためのBahasa Palus2:47
11お約束13:14
12DUB TRIP2:37
13Ao dai3:12
14The castle in the desert3:05
15His wish is to die3:17
16零閃乙3:46
17千刀楽2:48
18彼と彼女の秘め事2:36
19黙って死ぬか喋って死ぬか?2:05
20蒲公英の詰め合わせ4:31
21七実4:12
22月刀歌3:57さいとういんこ西田和枝社中
 西尾維新氏が描く、講談社が繰り出す「大河ノベル」の一貫、「刀語」。
 元永慶一郎監督の手により月イチ・12回の大河ドラマならぬ「大河アニメ」としてアニメ化された。
 物語のとしては一話一殺の剣豪小説のノリである。

 
 音楽担当は岩崎琢氏。というからは内容も「るろうに剣心」で一度扱った真っ当な大河音楽では終わらせないぞ、という気合に満ちている。
 象徴的なのが、予告でも使われ一番視聴者の耳に残ったであろうメインテーマ「Bahasa Palus」。
 二人のアーティストを使っているのだが、強烈なイントロで聞こえる声は、何を隠そうフリーヴォーカライゼーションの使い手であり元・PINKの福岡ユタカ氏。
   しかもその福岡ユタカ氏の叫びにLotus Juice氏のラップが続くという豪華な構成である。
 変則的な時代劇である以上、「分かり易い大河ドラマ音楽をメインテーマには据えない」という気合ががっつり籠っている。
 しかもその福岡ユタカ氏の叫びにLotus Juice氏のラップが続くという豪華な構成である。
 変則的な時代劇である以上、「分かり易い大河ドラマ音楽をメインテーマには据えない」という気合ががっつり籠っている。
 基本的な劇判部分は大河的オケや邦楽器をベースにしているので、メインテーマの異質さがより際立つ仕組みになっている。
 「極めてありがちな…」というタイトルからも劇判部分への本音がダダ漏れである。

 
 ラスト「月刀歌」は一話冒頭にて使用された民謡合唱ボーカル曲。
 なんと「攻殻機動隊-GHOST IN THE SHELL-」で活躍した西田和枝社中を起用している。
 こうして同じアーティストを起用すると川井憲次氏と岩崎琢氏の作風の違いなどがはっきり見えて面白い。
 弦楽での盛り上げ方が似てるようで全然違うなと感じさせてくれる一曲だ。

 
 ほぼOVAと同等の気合いで作られているアニメなだけあり、サントラもかなり濃厚な一枚。
 1シーン用ワンオフの曲も多く、汎用性を考慮しない劇判である部分も岩崎氏との相性がかなり良い。
 ブックレットには岩崎氏のコメントが掲載。イラストは川田剛氏。デザインはOverDriveDesign。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です