甲虫王者ムシキング~森の民の伝説~ サウンドトラック ベストセレクション
甲虫王者ムシキング~森の民の伝説~ サウンドトラック ベストセレクション
オススメ度 ★★★★☆
発売:2006年2月23日 収録時間:62分 定価:2000円 レーベル:WAVE MASTER
セガの筐体ゲーム「甲虫王者ムシキング」を原作にしたアニメ版。
モチーフや雰囲気のキッズ感とは裏腹にシリアス極まりない物語を展開。
音楽は和田薫氏のフルオーケストラで、
117曲からこの曲数まで絞り込んでいるとのことである。
No. | 曲名 | 時間 | 作曲 | 編曲 | 作詞 | 歌 |
1 | M-1 「甲虫王者ムシキング~森の民の伝説~」メインテーマ | 1:28 | 和田薫 | |||
2 | M-32 森の声が聞こえる | 1:10 | ||||
3 | M-33 黒い森 | 1:08 | ||||
4 | M-6 森の守護者ポポ | 1:39 | ||||
5 | M-17 チビキング | 1:16 | ||||
6 | M-25 旅の仲間たち | 1:27 | ||||
7 | M-31 失われていく森 | 1:18 | ||||
8 | M-7 悲しみをのりこえて | 1:05 | ||||
9 | M-2 父さんを探して | 1:25 | ||||
10 | M-11 voc サーカス団の少女 パム | 1:41 | ||||
11 | M-38 生命(いのち)の光 | 1:36 | ||||
12 | M-43 忍びよる影 | 1:16 | ||||
13 | M-51 赤い目の甲虫 | 1:23 | ||||
14 | M-53 バトル! | 1:21 | ||||
15 | M-5+28 傷ついたムシキング | 2:33 | ||||
16 | M-15 母さんへの想い | 1:21 | ||||
17 | M-67+16 孤独な旅人 ソーマ | 3:12 | ||||
18 | M-26 優しい心 | 1:21 | ||||
19 | M-41 ゆかいなサーカス団 | 1:52 | ||||
20 | M-29+74 出会いと別れ | 2:57 | ||||
21 | M-85 守護者の証の秘密 | 1:28 | ||||
22 | M-39+71 森の民たちの運命 | 2:52 | ||||
23 | M-44 狙われる証 | 1:19 | ||||
24 | M-66 邪悪な仮面 デューク | 1:17 | ||||
25 | M-49 襲撃 | 1:08 | ||||
26 | M-4 不屈のムシキング | 1:28 | ||||
27 | M-30 それぞれの宿命 | 1:32 | ||||
28 | M-68 グルムの涙 | 2:42 | ||||
29 | M-79 遠い記憶 | 1:29 | ||||
30 | M-63 ポポの決意 | 2:07 | ||||
32 | M-52 森を守れ | 1:15 | ||||
33 | M-54 超必殺わざトルネードスロー! | 1:14 | ||||
34 | M-3 戦え!ムシキング | 1:23 | ||||
35 | M-40 戦いの終わりに | 1:06 | ||||
36 | M-29 森の夢 | 2:32 | 東京ムービー文芸部 | パム(宍戸留美) | ||
37 | M-72 「生きてこそ」~オーケストラバージョン~ | 2:31 | Kiroro | 和田薫 |
一世を風靡したセガの筐体ゲーム「甲虫王者ムシキング」。
それを原作に独自な展開でテレビアニメ化したのが「甲虫王者ムシキング~森の民の伝説~」だ。
キッズ向けの雰囲気やデザインとは裏腹に重くシリアスながら、非常に作りこまれた脚本が展開され隠れた人気を誇る一作である。
山内重保監督に、馬越嘉彦デザイン、吉田玲子脚本とその後「キャシャーンsins」を手掛ける面々。
そして「キャシャーン」と同じく音楽は和田薫氏が担当している。
今作でも和田薫氏はフルオーケストラときどき邦楽器なテイストで、4クールの濃い内容の物語を演出するには申し分ない威厳を醸し出している。
和田氏のサントラではよくあるが、キッズアニメサントラの定番ともいえる一曲の短さが玉に瑕ではあるもののオーケストレーションは流石のスケール感。
BGM構成こそ比較的キッズ向けではあるものの、キャラクターテーマの豊富さや、心情描写注文が多かったということから、ただのキッズ文法に収まっていないことも伺える。
これを目当てに購入する人はさぞ多いことであろう「Gotchaman~In the name of Love」。ゴスペル的な「GATCHAMAN!」の叫びと、岩崎工氏によるラップからオケへの流れがとても美しい。この進行は「ヨルムンガンド」アール回の「The first step to escape from complex」にも良く似ている。
注目なのは「Ziel der Hydra(ヒュドラの標的)」。女性ソプラノとクラブアレンジを合わせた曲だ。これは「グレンラガン」の決め曲「“Libera me”from hell」を思い出させる編曲となっている。
9話にてカッツェの暗躍を演出した「カッツェのテーマ」たるこの曲によるその演出を、「意志あるスタッフによる奇跡」と岩崎氏が絶賛するほどの演出力を発揮したもの。
そしてこれに限らず、「クラウズ」の音楽は奇跡的な威力を持つ曲がいくつもあり、デジタル、ラップ、オケなどを導入した岩崎氏の一時の総決算めいたものを感じた。
ただしやはり117曲を37曲まで絞り込んでいることもあって統一感はあるものの、全体的に物足りなさが漂うのはキッズアニメ文法が基盤であることに起因しているのだろう。
メインになる曲は殆ど網羅できてはいるが、一曲の短さはやはり曲数でゴリ押したかったところ。
定価が安いこともあって中古も安くなっているので物足りなさも多少は中和される。
手軽に聞けるキッズアニメ・オーケストラとしては破格の出来なのは間違いない。
ブックレットには山内監督、和田氏のコメントと各曲のイメージ解説が掲載されている。
ただ解説は本当にイメージしか解説してないのでもうちょっと突っ込んでくれても良かったと思う。
それを原作に独自な展開でテレビアニメ化したのが「甲虫王者ムシキング~森の民の伝説~」だ。
キッズ向けの雰囲気やデザインとは裏腹に重くシリアスながら、非常に作りこまれた脚本が展開され隠れた人気を誇る一作である。
山内重保監督に、馬越嘉彦デザイン、吉田玲子脚本とその後「キャシャーンsins」を手掛ける面々。
そして「キャシャーン」と同じく音楽は和田薫氏が担当している。
今作でも和田薫氏はフルオーケストラときどき邦楽器なテイストで、4クールの濃い内容の物語を演出するには申し分ない威厳を醸し出している。
和田氏のサントラではよくあるが、キッズアニメサントラの定番ともいえる一曲の短さが玉に瑕ではあるもののオーケストレーションは流石のスケール感。
BGM構成こそ比較的キッズ向けではあるものの、キャラクターテーマの豊富さや、心情描写注文が多かったということから、ただのキッズ文法に収まっていないことも伺える。
これを目当てに購入する人はさぞ多いことであろう「Gotchaman~In the name of Love」。ゴスペル的な「GATCHAMAN!」の叫びと、岩崎工氏によるラップからオケへの流れがとても美しい。この進行は「ヨルムンガンド」アール回の「The first step to escape from complex」にも良く似ている。
注目なのは「Ziel der Hydra(ヒュドラの標的)」。女性ソプラノとクラブアレンジを合わせた曲だ。これは「グレンラガン」の決め曲「“Libera me”from hell」を思い出させる編曲となっている。
9話にてカッツェの暗躍を演出した「カッツェのテーマ」たるこの曲によるその演出を、「意志あるスタッフによる奇跡」と岩崎氏が絶賛するほどの演出力を発揮したもの。
そしてこれに限らず、「クラウズ」の音楽は奇跡的な威力を持つ曲がいくつもあり、デジタル、ラップ、オケなどを導入した岩崎氏の一時の総決算めいたものを感じた。
ただしやはり117曲を37曲まで絞り込んでいることもあって統一感はあるものの、全体的に物足りなさが漂うのはキッズアニメ文法が基盤であることに起因しているのだろう。
メインになる曲は殆ど網羅できてはいるが、一曲の短さはやはり曲数でゴリ押したかったところ。
定価が安いこともあって中古も安くなっているので物足りなさも多少は中和される。
手軽に聞けるキッズアニメ・オーケストラとしては破格の出来なのは間違いない。
ブックレットには山内監督、和田氏のコメントと各曲のイメージ解説が掲載されている。
ただ解説は本当にイメージしか解説してないのでもうちょっと突っ込んでくれても良かったと思う。