∀ガンダム オリジナルサウンドトラックⅢ ココア
∀ガンダム オリジナルサウンドトラックⅢ ココア
オススメ度 ★★★★★
発売:2000年6月7日 収録時間:59分 定価:3059円 レーベル:キングレコード
「∀ガンダム」テレビシリーズ最後のサントラ。
地味に2枚目発売から半年以上空いているので、当時のファンは嬉しかろう。
引き続き菅野よう子×ワルシャワであるが、注目は歌モノ。
後期ED、最終回EDなどとにかく奥井亜紀が主役の一枚。
No | 曲名 | 時間 | 作・編曲 | 作詞 | 歌 |
1 | 限りなき旅路 | 4:57 | 菅野よう子 | C.Piece | 奥井亜紀 |
2 | 月のくじら | 4:22 | |||
3 | モダンライフ | 1:21 | |||
4 | かわいそうなソシエ | 2:31 | |||
5 | 収穫祭 | 2:41 | |||
6 | Merry Bell | 1:11 | |||
7 | Innocent lie | 1:54 | |||
8 | Position X | 4:00 | |||
9 | Exit | 2:03 | |||
10 | Vesper Bell | 2:36 | |||
11 | Black History | 3:41 | |||
12 | 炎と雨 | 4:10 | 岩里祐穂 | 奥井亜紀 | |
13 | さびしいキエル | 2:02 | |||
14 | The song of a stone | 2:21 | Cris Mosdell | 大塚宗一郎 | |
15 | ボーキサイト | 1:28 | |||
16 | Element’s | 2:47 | |||
17 | Colors of the wind | 3:07 | |||
18 | Heavy Duty | 2:30 | |||
19 | サードワルツ | 3:07 | |||
20 | 月の繭 | 5:39 | 井荻麟 | 奥井亜紀 | |
21 | 通信 | 0:56 |
栄えある「∀ガンダム」TVシリーズサウンドトラックの第三弾にして最後の一枚。
本編で使用したBGMの中でも、後半での使用が印象的な楽曲が多く含まれている。
ジャケットには明らかにエピローグ以降のロランとディアナをイメージしたあきまん氏の油絵が採用されており、二人の関係は「こう」であろう、という願いが込められているように見える。
ディアナと地球を紐づけた隠れ重要アイテム「ココア」の名が冠されているのも感慨深い。
BGM以上に、間違いなく主役として位置づけられているのは奥井亜紀氏の歌曲である。
名曲と名高い後期ED「月の繭」、至高のエピローグ、月の繭の直後をインパクト負けせず彩った最終回ED「限りなき旅路」、そしてイメージソングの「炎と雨」と目白押しである。
「月の繭」の井荻麟(富野由悠季)作詞と、「限りなき旅路」「炎と雨」の岩里祐穂(C.Pieceは岩里氏別名義)作詞の作風の違いっぷりが実に興味深い比較になる。
井荻氏の作詞は、実に観念的だ。後期ED映像のように、蝶に変態するようなディアナの人生をなぞる歌詞がとても美しく、壮大なアレンジとの合体が感動を呼ぶ仕組みだ。
対して岩里氏の2曲の作詞はかなり直情的で、ひたすらに人生と愛の賛歌を叫び続ける。最終回ラストの「月の繭」「限りなき旅路」の連続による静・動の緩急は芸術的と言っていい。
「炎と雨」も本編未使用のイメージソングながら珠玉の出来。他2曲よりも伴奏が控えめなため、奥井氏の高音にたっぷりと聞き入ることができる。
劇判に関しては本編後半、宇宙進出以降のBGMが多い。
特に宿敵・ターンXにまつわるBGM「Position X」や黒歴史の畏怖を演出する「Black History」などは特に印象的。
劇中での使用頻度が多いながらも2枚目までに収録されなかった日常的なBGMもある。
「ボーキサイト」などは戦火に焼かれた町の影響を感じさせるシーンではよく使用されており、聞き覚えがあるはず。
2枚目までに比べて「戦争中・末期」を感じさせるBGMで構成されている感が強く、その重々しさがより奥井氏のボーカルを際立たせていると言っていいだろう。
最後の曲をディアナの暗号である音楽「通信」で締めるのは実に粋。
ディアナの健やかな明日を思いながらプレーヤーを閉じられる、美しいアルバムである。
「月の繭」だけが目当てで本作を買ったとしても、ほぼすべての曲で後悔しない素晴らしい楽曲群。
この2枚目までを手に入れていたとしたらば、本作も併せて聞かない理由は一切ない。
本編で使用したBGMの中でも、後半での使用が印象的な楽曲が多く含まれている。
ジャケットには明らかにエピローグ以降のロランとディアナをイメージしたあきまん氏の油絵が採用されており、二人の関係は「こう」であろう、という願いが込められているように見える。
ディアナと地球を紐づけた隠れ重要アイテム「ココア」の名が冠されているのも感慨深い。
BGM以上に、間違いなく主役として位置づけられているのは奥井亜紀氏の歌曲である。
名曲と名高い後期ED「月の繭」、至高のエピローグ、月の繭の直後をインパクト負けせず彩った最終回ED「限りなき旅路」、そしてイメージソングの「炎と雨」と目白押しである。
「月の繭」の井荻麟(富野由悠季)作詞と、「限りなき旅路」「炎と雨」の岩里祐穂(C.Pieceは岩里氏別名義)作詞の作風の違いっぷりが実に興味深い比較になる。
井荻氏の作詞は、実に観念的だ。後期ED映像のように、蝶に変態するようなディアナの人生をなぞる歌詞がとても美しく、壮大なアレンジとの合体が感動を呼ぶ仕組みだ。
対して岩里氏の2曲の作詞はかなり直情的で、ひたすらに人生と愛の賛歌を叫び続ける。最終回ラストの「月の繭」「限りなき旅路」の連続による静・動の緩急は芸術的と言っていい。
「炎と雨」も本編未使用のイメージソングながら珠玉の出来。他2曲よりも伴奏が控えめなため、奥井氏の高音にたっぷりと聞き入ることができる。
劇判に関しては本編後半、宇宙進出以降のBGMが多い。
特に宿敵・ターンXにまつわるBGM「Position X」や黒歴史の畏怖を演出する「Black History」などは特に印象的。
劇中での使用頻度が多いながらも2枚目までに収録されなかった日常的なBGMもある。
「ボーキサイト」などは戦火に焼かれた町の影響を感じさせるシーンではよく使用されており、聞き覚えがあるはず。
2枚目までに比べて「戦争中・末期」を感じさせるBGMで構成されている感が強く、その重々しさがより奥井氏のボーカルを際立たせていると言っていいだろう。
最後の曲をディアナの暗号である音楽「通信」で締めるのは実に粋。
ディアナの健やかな明日を思いながらプレーヤーを閉じられる、美しいアルバムである。
「月の繭」だけが目当てで本作を買ったとしても、ほぼすべての曲で後悔しない素晴らしい楽曲群。
この2枚目までを手に入れていたとしたらば、本作も併せて聞かない理由は一切ない。