青の祓魔師 劇場版 オリジナル・サウンドトラック

青の祓魔師 劇場版 オリジナル・サウンドトラック

青の祓魔師 劇場版 オリジナル・サウンドトラック

青の祓魔師 劇場版 オリジナル・サウンドトラック

オススメ度 ★★★★★

発売:2012年12月19日 収録時間:67分 定価:3240円 レーベル:アニプレックス



「ジャンプSQの人気漫画「青の祓魔師」の劇場版サントラ。
音楽担当はテレビシリーズに続いて澤野弘之氏。
合唱あり、ロックあり、オーケストラありの澤野節前回のバラエティ性のある作りながら、
良い意味で脚本とそのための演出に即した音楽のため、いつもの澤野氏とは少し趣が違って面白い。


No.曲名時間作・編曲作詞・歌
1祝・映画化!!1:45澤野弘之
2祝・1000M!!4:26
3Battle Scars4:05David Whitaker
4ニ・カズ・シオ・ハ・チュウ・エイ・ウ・ジョ3:33
5に・ふおは・げん・でん・の・い・たい・け4:09
6201212285:44
7MATSURI5:57
8En/Kin/Nai/Kan/Sin/Ki/Ei/Satsu3:11
9I←Na←Ra←Ke←Ha←Ki←Se←No←E←Ma4:12
10KEKKAI5:46
11COAL TAR4:11
12BLUE3:57
13USA-麻呂4:50
14TVおうったけ11:19
 加藤和枝氏によるジャンプSQの漫画「青の祓魔師」の劇場アニメ化。
 スタッフはテレビシリーズとは違った布陣が用意されており、「鉄コン筋クリート」の背景を作った木村真二氏が美術監督、そして脚本に吉田玲子氏。
 キャラ物の外伝にとどまらず、一本の映画として筋の通った秀作である。
 
 音楽はテレビシリーズと同じく「ガンダムUC」「進撃の巨人」「ギルクラ」の澤野弘之氏。
 いつもの澤野氏ならば洋楽風ロックヴォーカルナンバーが並んだり、ハリウッドオケが割拠するが、今回は変化球。
 ボーカル曲は「祓魔師強奏曲 第二楽章 : X」にラップをつけた「Battle Scars」だけだ。
 ラップ曲をキーに打ち込みありバンドありオケありを展開するのはのはどことなく岩崎琢氏を思わせる。
 今回はあざとい程の泣かせ系メインテーマメロを、これでもかというほど(大体8パターン!)のアレンジ数で見せてくるマッチョなアルバムである。
 予告編でも聞けるオケのドラマチックなメインテーマ曲がそれで、このメロが本作の音楽的最重要ポイント。
 バトル音楽などは殆どメロディらしいものが排されたノイズや読経風の曲になっており、これによってある映画オリジナルキャラクターのためのサウンドトラックが巧く形成される。
 音楽ジャンルの基盤こそテレビシリーズ「青の祓魔師」であるが、きちんと音楽でも一本の映画を演出していることを意識させてくれる。

 ラストトラック「TVおうったけ」は即ちOut Take(おうったけ)。
 未収録曲をまとめているが、まだまだ多くの曲が未収録のままであるのが残念であるものの11分のボリュームは美味しい。

 「祓魔師強奏曲 第一楽章 : Me & Creed」のインスト版で終わることでアルバムの青エクらしさを引き立てている。
 
  総評としては澤野氏のメロディ重視の劇伴が聞けることもあり価値ある一枚。
 個人的には普段のスタイルよりも好きなので、こういう依頼も増えていってほしい。
  ブックレットには澤野氏のコメントあり。ジャケットイラストは原作者の加藤和恵氏。デザインはKANA FUJIWARA。

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