TVアニメ「ベン・トー」オリジナルサウンドトラック
TVアニメ「ベン・トー」オリジナルサウンドトラック
オススメ度 ★★★★★
発売:2011年12月21日 収録時間:77分 定価:3150円 レーベル:ポニーキャニオン
ほぼ出オチの発想だけで仕上がっているラノベ「ベン・トー」。
あらすじから想像できる内容が全てそこにあるような、勢いまみれの作品。
音楽担当は岩崎琢氏。コメディタッチの作品を担うのは珍しい。
驚異のプレイヤーを集めに集めた大傑作プログレサントラ。
No | 曲名 | 時間 | 作曲・編曲 | 作詞 | 歌 |
1 | M22 悲しみ2 | 3:01 | 岩崎琢 | ||
2 | M1 日常1 何気ない一日の始まり | 2:45 | |||
3 | M6 日常2 恋愛に似た雰囲気 | 2:21 | |||
4 | M14 コミカル4 いらつき | 2:33 | |||
5 | M8 槍水1 淡々 | 3:04 | |||
6 | M29 M33 戦闘1 戦闘5 | 4:07 | |||
7 | M2 日常2 のんびり | 2:34 | |||
8 | M11 コミカル1 しょんぼり | 2:39 | |||
9 | M13 コミカル3 企み | 2:22 | |||
10 | M31 戦闘3 強敵 | 2:28 | |||
11 | M30 戦闘2 氷結の魔女 | 3:27 | |||
12 | M16 心情1 優しさ | 2:16 | |||
13 | EyeCatch | 0:17 | |||
14 | M20 I gotta turn it on | 4:07 | SHINYA OGURA | ||
15 | M23 悲しみ3 敗北 | 2:18 | |||
16 | M3 日常3 淡々 | 2:57 | |||
17 | M24 シリアス1 沢桔姉妹 | 3:30 | |||
18 | M17 心情2 回想 | 2:37 | |||
19 | M10 白梅 静かな凄み | 2:48 | |||
20 | M34 戦闘6 アップテンポ | 2:26 | |||
21 | M19 心情4 勝利の後の晩餐 | 2:27 | |||
22 | M18 心情3 前向き | 2:44 | |||
23 | M21 悲しみ1 悲壮感 | 2:25 | |||
24 | M25 サスペンス1 | 3:03 | |||
25 | M28 緊張感 | 2:29 | |||
26 | M32 戦闘4 睨み合い | 3:12 | |||
27 | M35 Gelida fenice | 3:30 | かの香織 | 小宮一浩 | |
28 | M7 日常7 感動 | 2:40 |
アサウラ氏原作の出オチバトル・ライトノベル「ベン・トー」。
2009年~2012年にかけては「このライトノベルがすごい!」上位常連で、
スーパーの半額弁当を巡り戦い続ける貧乏学生たちの物語である。
アニメ化する監督は板垣伸氏。ワチャついたアクションアニメならばピカイチの監督。
音楽担当は岩崎琢氏。板垣監督×岩崎氏のコンビは「BLACK CAT」以来である。
岩崎氏というだけでも相当な楽曲クオリティが担保されているわけだが、何せ本作はいつも以上にプレイヤーがスゴい。
ギターの今堀恒夫氏……は、他アニメでも聞く名前なので百歩譲って理解できるが、音楽ファンによって一大事なのはドラム演奏が吉田達也氏であること。
吉田達也氏といえば灰野敬二氏や大友良英氏などとも共演し、ペインキラーで叩いたこともある日本プログレ界屈指のドラマー。
吉田氏がどういうドラマーかというと、youtubeにある十数年前にdisc union新宿店にある一日店長をやった時の時報ドラムパフォーマンスを見ていただくと分かり易い。
今堀氏と吉田氏が揃ったアニメBGMがどうなってしまうかというと、これでもかというくらい贅沢で高度なプログレッシヴロックが出来上がってしまうのだ。
基本的にプレイヤー達のバンド演奏が大暴れするのは「戦闘」と題された、文字通り戦闘用BGMの数々である。
筆者のお気に入りは「戦闘1 戦闘5 (M29 M33)」における「戦闘5」パートだ。サックスとギターの大暴れに対し、それを上回る吉田氏のドラムとシャウトが聞こえ続ける。
まさしく狂乱という言葉がふさわしい戦闘BGMであろう。
バンドミュージック以外にも高品質かつBGM機能の非常に高い曲が多くそろっており、プログレサントラというよりはバラエティ豊かなアルバムと言っていいだろう。
代表的なものは取り留めなく激しい戦闘BGMが多い中、物語性と格好良さを取り持ってBGMとしてのバランスを整えてくれる名曲「M20 I gotta turn it on」。
バンド音楽にはないクラブミュージックの温度感と小倉信也氏の若々しいボーカルが吉田氏とのギャップを担っている。
また、戦闘BGMより話題になってしまい岩崎琢氏がtwitterでお小言を表明していた「M14 コミカル4 いらつき」は、ギャグ用に用意された東南チックな民族音楽だ。
この曲を専用BGMとしていた白梅というキャラクターの悪目立ちも遠因ではあるが、確かにサントラとしてはこの曲は中心とは言えないので、バンド演奏を聴いてみろ!という気持ちもわからないではない。
しかしそれはそうと非常に耳残りする、戦闘BGMに負けない日常音楽に仕上がっており、アニメ本編のクオリティを担保した一曲には間違いない。
2011年というのも多くの出来事があり、非常に印象的な一年であるが、そのどんよりした空気の中を突き抜けていった爽快感ある名サントラである。
2011年を代表するサントラと言っても過言ではないだろう。
今堀氏、吉田氏、山本拓夫氏と言ったプレイヤーの名前だけでも、アニメ本編を見たことない、オタクですらない音楽ファンにも聞ける一枚に仕上がっている。
プログレ、クラブミュージックが好みの人には、是非とも聞いてみることを勧める。
2009年~2012年にかけては「このライトノベルがすごい!」上位常連で、
スーパーの半額弁当を巡り戦い続ける貧乏学生たちの物語である。
アニメ化する監督は板垣伸氏。ワチャついたアクションアニメならばピカイチの監督。
音楽担当は岩崎琢氏。板垣監督×岩崎氏のコンビは「BLACK CAT」以来である。
岩崎氏というだけでも相当な楽曲クオリティが担保されているわけだが、何せ本作はいつも以上にプレイヤーがスゴい。
ギターの今堀恒夫氏……は、他アニメでも聞く名前なので百歩譲って理解できるが、音楽ファンによって一大事なのはドラム演奏が吉田達也氏であること。
吉田達也氏といえば灰野敬二氏や大友良英氏などとも共演し、ペインキラーで叩いたこともある日本プログレ界屈指のドラマー。
吉田氏がどういうドラマーかというと、youtubeにある十数年前にdisc union新宿店にある一日店長をやった時の時報ドラムパフォーマンスを見ていただくと分かり易い。
今堀氏と吉田氏が揃ったアニメBGMがどうなってしまうかというと、これでもかというくらい贅沢で高度なプログレッシヴロックが出来上がってしまうのだ。
基本的にプレイヤー達のバンド演奏が大暴れするのは「戦闘」と題された、文字通り戦闘用BGMの数々である。
筆者のお気に入りは「戦闘1 戦闘5 (M29 M33)」における「戦闘5」パートだ。サックスとギターの大暴れに対し、それを上回る吉田氏のドラムとシャウトが聞こえ続ける。
まさしく狂乱という言葉がふさわしい戦闘BGMであろう。
バンドミュージック以外にも高品質かつBGM機能の非常に高い曲が多くそろっており、プログレサントラというよりはバラエティ豊かなアルバムと言っていいだろう。
代表的なものは取り留めなく激しい戦闘BGMが多い中、物語性と格好良さを取り持ってBGMとしてのバランスを整えてくれる名曲「M20 I gotta turn it on」。
バンド音楽にはないクラブミュージックの温度感と小倉信也氏の若々しいボーカルが吉田氏とのギャップを担っている。
また、戦闘BGMより話題になってしまい岩崎琢氏がtwitterでお小言を表明していた「M14 コミカル4 いらつき」は、ギャグ用に用意された東南チックな民族音楽だ。
この曲を専用BGMとしていた白梅というキャラクターの悪目立ちも遠因ではあるが、確かにサントラとしてはこの曲は中心とは言えないので、バンド演奏を聴いてみろ!という気持ちもわからないではない。
しかしそれはそうと非常に耳残りする、戦闘BGMに負けない日常音楽に仕上がっており、アニメ本編のクオリティを担保した一曲には間違いない。
2011年というのも多くの出来事があり、非常に印象的な一年であるが、そのどんよりした空気の中を突き抜けていった爽快感ある名サントラである。
2011年を代表するサントラと言っても過言ではないだろう。
今堀氏、吉田氏、山本拓夫氏と言ったプレイヤーの名前だけでも、アニメ本編を見たことない、オタクですらない音楽ファンにも聞ける一枚に仕上がっている。
プログレ、クラブミュージックが好みの人には、是非とも聞いてみることを勧める。