BLASSREITER ORIGINAL SOUNDTRACK
BLASSREITER ORIGINAL SOUNDTRACK
オススメ度 ★★★★☆
発売:2008年9月10日 収録時間:145分 定価:3300円 レーベル:ランティス
エロゲ会社「ニトロプラス」×GONZOによるダークヒーロー・アクションアニメ、そのサウンドトラック。
作曲はメタルギアソリッドシリーズの音楽を作り続けているサックス奏者・日比野則彦氏。
板野一郎氏による超絶CGアクションが売りだっただけに、過激な音楽がウリ……かと思いきや、情感ある落ち着いた曲の方が強烈な出来栄え。
むしろアクション曲は耳に残りづらい。145分は魅力的!
N0. | Disc 1 曲名 | 時間 | 作・編曲 | 作詞 | 歌 |
1 | デタラメな残像(TV size) | 1:30 | 飯塚昌明 | 谷山紀章 | GRANRODEO |
2 | Introduction of the Apocalypse | 1:55 | 日比野則彦 | ||
3 | Circuit | 1:48 | |||
4 | Gerd Frentzen | 3:23 | |||
5 | Pain to Affict | 1:53 | |||
6 | XAT | 1:47 | |||
7 | Human or Demoniac? | 2:16 | |||
8 | Colleagues to the End | 2:00 | |||
9 | Demoniac Active | 1:49 | |||
10 | Gerd Escapes | 2:10 | |||
11 | Loneliness | 3:09 | |||
12 | Chasing | 1:42 | |||
13 | Medicine | 1:33 | |||
14 | Beatrice | 2:17 | |||
15 | Marek | 1:48 | |||
16 | Searching | 1:46 | |||
17 | Blood Infection | 2:11 | |||
18 | Strategy Meeting | 2:43 | |||
19 | Joseph, the Savior | 2:54 | |||
20 | Trap | 3:07 | |||
21 | Confectionery from Juchheim | 1:51 | |||
22 | Blassreiter Main Theme | 3:05 | |||
23 | Blassreiter Main Theme (Gerd remix) | 2:58 | |||
24 | Blassreister Main Theme (Hermann remix) | 1:54 | |||
25 | Old Days | 2:25 | |||
26 | False Confession | 2:07 | |||
27 | Church | 2:07 | |||
28 | Flood and Aftermath | 2:09 | |||
29 | Despair | 2:29 | |||
30 | Immigrant Children | 2:53 | |||
31 | Still I have hope to live | 2:18 | |||
32 | A Day of Judgement vol.1 | 3:19 |
N0. | Disc 2 曲名 | 時間 | 作曲 | 編曲 | 作詞 | 歌 |
1 | unripe hero | 1:30 | 齋藤真也 | 栗林みな実 | ||
2 | Xargin | 2:33 | 日比野則彦 | |||
3 | Overpower | 1:56 | ||||
4 | Joseph’s Bad Dream | 2:29 | ||||
5 | Apocalypse Knights | 2:27 | ||||
6 | Zwolf’s Castle | 2:07 | ||||
7 | Hell | 2:36 | ||||
8 | Zwolf’s Bio Lab | 2:23 | ||||
9 | Sasha | 3:19 | ||||
10 | Shido | 2:21 | ||||
11 | Air Battle | 1:42 | ||||
12 | Reason to Live | 2:37 | ||||
13 | Lonely Anger | 3:03 | ||||
14 | Hermann | 2:21 | ||||
15 | Nostalgia | 3:09 | ||||
16 | Fight for Love | 3:16 | ||||
17 | A Day of Judgement vol.2 | 3:19 | ||||
18 | Battle after Battle | 1:51 | ||||
19 | Shido (take 2) | 5:13 | ||||
20 | eye catch A | 0:08 | ||||
21 | eye catch B | 0:11 | ||||
22 | Blassreiter Main Theme (sax & piano ver.) | 2:58 | ||||
23 | sad rain(TV size) | 1:34 | 飯塚昌明 | 畑亜貴 | 美郷あき | |
24 | A Wish For The Star(TV size) | 1:33 | 渡辺拓也 | 磯江俊道 | 渡邊カズヒロ | いとうかなこ |
25 | Seperating moment | 5:00 | mixakissa | 綾部薫 | 畑亜貴 | 美郷あき |
26 | Sweet Lies | 5:25 | 磯江俊道 | 渡邊カズヒロ | いとうかなこ | |
27 | DD(English ver.) | 0:43 | 村上正芳 |
ニトロプラスにはZIZZでないと!と勝手な思い込みが強い筆者であるが、今作の音楽は予想外の特徴を持って姿を現した。
この作品の中心にある音楽は、ロックでもオーケストラでもなく、ハードボイルドかつダウナーなブルース・ジャズだったのである。
「Blassreiter Main Theme」はタイトル通りのこの作品のキモであり、主人公ジョセフを体現する音楽だが、この曲こそが「BLASSREITER」の音楽の根幹。
ブックレット曰く「一発録り」という日比野則彦氏本人の渾身のサックス演奏による特徴的な3音は、発注段階で「ジョセフの涙」の表現であるという。
思わず目を瞑って聞き入ってしまうハードボイルド=人間らしさが、この作品そのもののキーワードなのだ。
音楽的・物語的に申し分ないメインテーマが存在すれば、勿論他の楽曲も必然的にクオリティが高く決まってくる。
メタルギアソリッドシリーズの音楽を手がけてきた日比野氏だが、今回のアルバムは動的な曲よりもダウナーな曲の方が耳に強く入ってくる。
「Loneliness」の情感たっぷりなピアノや、「Beatrice」のようなバー・ジャズ、「False Confession」の不安を煽ってくるピアノナンバー。
だが、これらのアクの強さに比べるとアクションミュージックはあまり印象に残らないのである。
勿論、「Chasing」「Air Battle」など、ハリウッド的でレベルの高い音楽ではある。
キャラクター用のテーマ曲などには他の質の違う音楽を入れ込む試みもされている。
「Shido」は生の太古・尺八による邦楽があざとく作られているし、「Sasha」はバイオリンの音色をゆっくりと聞かせてくる。
「Hermann」などはニトロプラスらしさ満天のロックナンバーだ。
「Blassreiter Main Theme」のアレンジも3曲分あるが、どれも面白いリミックス・アレンジがされていて飽きは来ない。
ED曲一曲、挿入歌一曲、最終回EDはフルバージョンで収録されていて、こちらはニトロプラスお馴染みのメンバーが出迎えてきてくれるので安心の歌曲。
いとうかなこ嬢には落ち着いた曲がよく似合うのを改めて教えてくれる。
ブックレットは4Pにも及ぶ板野一郎監督×日比野則彦氏の対談と、歌詞に加え挿入歌「DD」の日本語訳も載っていて充実していてかなり好印象。
遠景でハードボイルドな世界観を醸し出そうとしているジャケットを担当しているのは恩田尚之氏。もう少しデザインチックでも良かったかも?ジャケットデザインはOverDriveDesign。
145分二枚組と値段に恥じないボリュームに高水準にまとまったアルバム構成、日比野則彦氏の初アニメ劇伴と魅力の多い今作。
ハードな雰囲気で通している分、少しメロディにとっつきにくさがあることとアクションミュージックの聴きばえで評価を星4にしているが、かなりおすすめの一作である。
この作品の中心にある音楽は、ロックでもオーケストラでもなく、ハードボイルドかつダウナーなブルース・ジャズだったのである。
「Blassreiter Main Theme」はタイトル通りのこの作品のキモであり、主人公ジョセフを体現する音楽だが、この曲こそが「BLASSREITER」の音楽の根幹。
ブックレット曰く「一発録り」という日比野則彦氏本人の渾身のサックス演奏による特徴的な3音は、発注段階で「ジョセフの涙」の表現であるという。
思わず目を瞑って聞き入ってしまうハードボイルド=人間らしさが、この作品そのもののキーワードなのだ。
音楽的・物語的に申し分ないメインテーマが存在すれば、勿論他の楽曲も必然的にクオリティが高く決まってくる。
メタルギアソリッドシリーズの音楽を手がけてきた日比野氏だが、今回のアルバムは動的な曲よりもダウナーな曲の方が耳に強く入ってくる。
「Loneliness」の情感たっぷりなピアノや、「Beatrice」のようなバー・ジャズ、「False Confession」の不安を煽ってくるピアノナンバー。
だが、これらのアクの強さに比べるとアクションミュージックはあまり印象に残らないのである。
勿論、「Chasing」「Air Battle」など、ハリウッド的でレベルの高い音楽ではある。
キャラクター用のテーマ曲などには他の質の違う音楽を入れ込む試みもされている。
「Shido」は生の太古・尺八による邦楽があざとく作られているし、「Sasha」はバイオリンの音色をゆっくりと聞かせてくる。
「Hermann」などはニトロプラスらしさ満天のロックナンバーだ。
「Blassreiter Main Theme」のアレンジも3曲分あるが、どれも面白いリミックス・アレンジがされていて飽きは来ない。
ED曲一曲、挿入歌一曲、最終回EDはフルバージョンで収録されていて、こちらはニトロプラスお馴染みのメンバーが出迎えてきてくれるので安心の歌曲。
いとうかなこ嬢には落ち着いた曲がよく似合うのを改めて教えてくれる。
ブックレットは4Pにも及ぶ板野一郎監督×日比野則彦氏の対談と、歌詞に加え挿入歌「DD」の日本語訳も載っていて充実していてかなり好印象。
遠景でハードボイルドな世界観を醸し出そうとしているジャケットを担当しているのは恩田尚之氏。もう少しデザインチックでも良かったかも?ジャケットデザインはOverDriveDesign。
145分二枚組と値段に恥じないボリュームに高水準にまとまったアルバム構成、日比野則彦氏の初アニメ劇伴と魅力の多い今作。
ハードな雰囲気で通している分、少しメロディにとっつきにくさがあることとアクションミュージックの聴きばえで評価を星4にしているが、かなりおすすめの一作である。