劇場版 Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS ORIGINAL SOUND TRACK

劇場版 Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS ORIGINAL SOUND TRACK

オススメ度 ★★★★★

発売:2010年4月28日 収録時間:57分 定価:3150円 レーベル:ジェネオン・ユニバーサル



4年越しにテレビアニメ版とは別のヒロインルートを映画化した「Fate/stay night」。
その「UNLIMITED BLADE WORKS」はスタッフはほぼ同一のため、川井憲次氏も音楽を継続する。
テレビ版の方向性をよりブラッシュアップし、劇場用の迫力を増した楽曲は圧巻。
メインテーマのアレンジが多い、というのが気にならないほどの勢いがある。


N0.曲名時間作曲編曲作詞
1prologue0:50川井憲次
2運命の夜 -UNLIMITED BLADE WORKS-3:23
3猛火咆哮3:26
4迫り来る闇3:15
5説明希望!2:51
6鮮血神殿1:36
7魔女の誘い3:55
8相克する魂1:57
9裏切りの会堂0:46
10帰るべき場所2:37
11sacrifice2:43
12刻まれた想い1:26
13永遠の邂逅1:39
14counterattack3:15
15天秤の守り手3:16
16理想の果て1:28
17破滅の旋律1:15
18エミヤ -Kenji Kawai ver. 2-2:40James Harris川井憲次
19二人の鼓動1:11川井憲次
20決戦4:10
21結ばれる世界4:47
22eternity -last episode-2:39
23Voice~辿りつく場所~(movie version)3:03山元祐介小山晃平タイナカサチ
 テレビアニメ版「Fate/stay night」はメインヒロイン・セイバーのルートをシナリオにしていた。
 4年越しの劇場版は、人気シナリオである凛ルートの映像化ということで期待が高まる。
 スタッフはテレビ版を踏襲し、音楽担当も川井憲次氏がそのまま継続。

 その音楽はとにかく圧巻の一言。
 テレビ版の方向性であるクラシカル・ダーク・ファンタジーを何となく継承している訳だが、とにかく迫力が大増量。
 テレビ版の「運命の夜」に対し、アナザーたる今作のメインテーマ「運命の夜 -UNLIMITED BLADE WORKS-」がのっけから勢い満天!
 ピアノによる静かな導入から一気にティンパニの連打、そして混声合唱とオーケストラで出迎えるこの曲に、筆者はPVから虜であった。

 メインテーマもさることながら、そのまま連続で流れる「猛火咆哮」もまた圧巻。
 これぞ劇場音楽!と言わんばかりに低音が強化された川井憲次オーケストラが戦闘を盛り上げる。
 一転して数少ない日常曲「説明希望!」は、PCゲーム的な音楽はより強化されていて「これが劇場で……」と思うと少し笑ってしまう。
 「鮮血神殿」や「counterattack」も、機動戦士ガンダムOOを彷彿とさせるような進行でたまらない。

 「天秤の守り手」と「決戦」には、冒頭こそ違うが、展開すると「運命の夜 -UNLIMITED BLADE WORKS-」がそのまま始まる仕様。
 メインテーマとして各山場を盛り上げる!ということでその存在感を発揮している。
 同じメロディ・アレンジは3曲もいらない!という人もいるかもしれないが、そこはご愛嬌で……。

 そして満を持しての「エミヤ -Kenji Kawai ver. 2-」。
 原作BGM「エミヤ」の二度目の川井憲次アレンジ。
 アレンジ自体はほぼテレビ版と一緒だが、混声などの低音が強化されており、「これが劇場版!完成版!」と伝わってくる。

 劇伴ラスト2曲は川井節丸出しのオーケストラで締める。ED曲は映画バージョンにて、フルにあらず。
 ブックレットにはかーいさんのコメント有り。「ぐぬぬ!」という気持ちで作曲したとかなんとか……。
 ジャケットはメインビジュアルと同じで、「BLACK LAGOON」原作と同じく山中虎徹氏によるイラスト。
 第一PVや公式サイトで「運命の夜」がデモバージョンながらも流れているので、それで気に入ったら是非サントラを聞こう。名盤認定!

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