Sound Drama Fate/Zero サウンドトラック -update edition-「Zeroの洸景」

Sound Drama Fate/Zeroサウンドトラック -update edition-「Zeroの洸景」

オススメ度 ★★★★★

発売:2010年5月28日 収録時間:80分 定価:2625円 レーベル:HOBiRECORDS



外伝「Fate/Zero」のドラマCD用サウンドトラック。
ドラマCD史に残る完成度であった本作はサントラを専用に作るほどの気合。
コンポーザーはsumiisanという自称・即興エロピアニスト。
何よりも「エミヤ」。演出的にこの一曲があるだけで今作の価値は一気に上がるのである。


N0.曲名時間作曲編曲作詞
1Moon Cradle~天の喚び声~アレンジver.5:23sumiisan小高光太郎Ceui大原さやか
2謳われし罪過2:50sumiisan
3禍つ災厄1:13
4光輝たつ剣威3:37
5聖邪混交3:55
6ラピッドポーター5:31
7バビロニアの王4:18
8固有時制御4:18
9英霊悲壮1:59
10慟哭の果て2:49
11魔術師殺し4:20
12黒き胎動3:42
13昇陽に明けゆく2:51
14悠久のユメ4:44
15天地、剥離す3:44
16哀は加護たりて4:13
17紡がれし闘争3:58
18エミヤ-Time alter-2:45James Harrissumiisan
19希望の未来3:34sumiisan
20Moon Cradle~天の喚び声~5:47Ceui大原さやか
21SAMSARA4:30磯江俊道渡邊カズヒロいとうかなこ
 「Fate/stay night」の外伝「Fate/Zero」のドラマCD・サウンドトラック。
 アレンジャー・sumiisanによるドラマCD用の音楽をリミックス・リマスタリングして収録している。
 ドラマCD史でも群を抜く完成度の本作。そもそもドラマCD用のサントラってだけで何かおかしい。

 様相としては、ゲーム板とテレビアニメ版「stay night」の合間程の路線を走っている。
 冒頭「Moon Cradle~天の喚び声~アレンジver.」はEDの本盤オリジナルアレンジ。
 パーカッションの追加で本盤のOPらしさを出す形に。
 「光輝たつ剣威」はCMでもよく聴かれた楽曲。
 合唱と擬似オケがFateっぽさのテンプレートというかなんというか。

 スピード感ある「ラピッドポーター」「固有時制御」などのスピード感あるナンバーは、ゲーム的な進行。
 ドラマCD用のBGMであるが故に、ゲームと同じくループが前提とされている節がある。
 なので、目立った劇的な展開・転調があまり多くないという印象。

 「天地、剥離す」は面白い曲で、中東的な音の素材を使いつつもかなり偏屈なテクノ音楽を作っている。
 アレキサンダー大王や、ギルガメッシュなどの人物を演出するには中々機能し易い楽曲。

 このCDの一番の聴きどころは、何よりもこの曲「エミヤ-Time alter-」にほかならない。
 ラストバトル・切嗣VS言峰戦のクライマックスを演出したこの曲であるが、勿論原作曲「エミヤ」のsumiisanアレンジ。
 実質物語上最初の「エミヤ」の名を持つ者、衛宮切嗣のための曲である。
 「-Time alter-」の名に恥じぬ、時計の針の音をバックにするという小ワザも気が利いている。

 「Moon Cradle~天の喚び声~」はアイリスフィール役・大原さやか氏によるEDで、祈るような静かなバラード。
 いとうかなこ嬢によるテーマ曲「SAMSARA」はニトロいとうかなこ嬢のアップテンポ系という感じ。
 劇伴全体としては意外とクセの無い凡作?という印象かもしれないが、「エミヤ」が価値を底上げする。
 ドラマCDを聞いてからの検討がオススメ。

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