GOSICK ORIGINAL SOUNDTRACK
GOSICK ORIGINAL SOUNDTRACK
オススメ度 ★★★☆☆
発売:2011年4月13日 収録時間:69分 定価:2800円 レーベル:日本コロムビア
桜庭一樹原作の「GOSICK-ゴシック-」をBONESがアニメ化。
音楽担当は、近年こういった雰囲気の作品への参加の増えた中川幸太郎氏。
物語に対して真摯な姿勢の伺える構成のバロック感あるサウンドが展開される。
しかし、若干パンチに欠けるところがあるサントラ。
No. | 曲名 | 時間 | 作・編曲 | 作詞 | 歌 |
1 | 偽りと真の枢密 | 2:50 | 中川幸太郎 | ||
2 | 連結への共鳴 | 3:00 | |||
3 | 序列されし混沌 | 2:49 | |||
4 | 暗躍と廻る運命 | 3:25 | |||
5 | 黒き死神の学問 | 2:06 | |||
6 | トランクの仕分け人 | 1:21 | |||
7 | 鼓動止まりし瞬間 | 0:17 | |||
8 | 出口無き血路 | 2:13 | |||
9 | 闇が蔽う真相 | 2:24 | |||
10 | 迫り来る畏怖の影 | 3:00 | |||
11 | 灰色狼への招待状 | 2:31 | |||
12 | 策略の奇禍 | 2:35 | |||
13 | 我こそが華麗なる名警部 | 2:01 | |||
14 | 隣り合わせの事変 | 0:17 | |||
15 | 終局の見えぬ危殆 | 2:58 | |||
16 | 天命に抗する運命 | 2:32 | |||
17 | 悪魔の微笑み | 1:56 | |||
18 | 金貨の鎖が繋ぐもの | 2:22 | |||
19 | 甘美な退屈凌ぎ | 1:51 | |||
20 | 求めるは終焉の讃美歌 | 2:18 | |||
21 | 糸口への導き | 0:16 | |||
22 | 選ばれし者を導く金色の糸 | 1:53 | |||
23 | 可愛らしき冒険家 | 1:54 | |||
24 | 愚鈍の叫び | 1:11 | |||
25 | 翻弄のなかの生命 | 3:52 | |||
26 | 離すことなきは護るべき手 | 2:36 | |||
27 | 火炎の夏至祭 | 2:07 | |||
28 | 哀しみの果てにあるこたえ | 2:05 | |||
29 | 心地よい処での眠り | 1:57 | |||
30 | 勇敢なる日の本の少年 | 2:52 | |||
31 | Destin Histrie(TV Version) | 1:32 | 坂部剛 | 渡部紫緒 | yoshiki*lisa |
32 | Resuscitated Hope(TV Version) | 1:31 | コミネリサ |
直木賞作家、桜庭一樹氏によるノベル「GOSICK」のアニメ化作品。
難波日登志監督、BONES製作による手堅い作風のアニメとなった。
音楽は谷口悟朗監督作品やガオレンジャーで知られる中川幸太郎氏。コードギアス、ハヤテのごとく以降目立っているオケやバロックを取り込んだ作風で臨んでいる。
中川幸太郎氏はジャズ一家の生まれで、有名な作風もジャジーなものだ。しかし、作曲家として求められる作風が偏るのは快く思っていないとのこと。
「ハヤテのごとく!」以降や「コードギアス」などで煌びやかでゴシックなオーケストラ風音楽が増えているのもそれだろう。
「GOSICK」は欧州を舞台にしたミステリー作品である。
本作での中川氏は先述の通り過去の激しいジャズ作品とは打って変わり、世界観を丁寧に描写するようなオーケストラやバロック、北欧系の要素をBGMの根幹としている。
「バロック的な作品にバロック的な音楽」というのを避け通した岩崎琢氏の「黒執事」とは対照的に、実に素直なサウンドトラックである。
そういった、物語にできるだけ即すことを目的とした音楽であるがゆえの弱点も多い。
まず、ミステリー・サスペンスであることに真摯であるということは、不穏を表現する音楽がかなり多くなることを意味する。
実際この傾向は、一つの音楽作品として視聴した時のインパクトをかなり薄くする。単なる「BGM的なサントラ」であるのとはまた違う、どこまでも黒子に徹してしまうように整えられた音楽なのだ。
「GOSICK」というアニメ作品自体そのものにも言えることでもある。実に真面目で、手堅い。それ故の、パーツごとの緻密さと難しさが浮き彫りになっている。
「ハヤテ」の路線を丁寧に拡張するような、中川幸太郎氏が新しい一歩を踏み出した一枚である。
しかし、上述の通り一枚のアルバムとして聞いた時の地味さから逃れることができない。
中川氏、「GOSICK」、2つの意味で「ファン向けのサントラ」と言えるだろう。
ジャケットデザインはビラコチャ。ブックレットには各曲解説と中川氏のインタビューがある。
ジャジーな中川氏じゃないとイヤ!なんて方は一旦本編などで予習をしてみるといい。
難波日登志監督、BONES製作による手堅い作風のアニメとなった。
音楽は谷口悟朗監督作品やガオレンジャーで知られる中川幸太郎氏。コードギアス、ハヤテのごとく以降目立っているオケやバロックを取り込んだ作風で臨んでいる。
中川幸太郎氏はジャズ一家の生まれで、有名な作風もジャジーなものだ。しかし、作曲家として求められる作風が偏るのは快く思っていないとのこと。
「ハヤテのごとく!」以降や「コードギアス」などで煌びやかでゴシックなオーケストラ風音楽が増えているのもそれだろう。
「GOSICK」は欧州を舞台にしたミステリー作品である。
本作での中川氏は先述の通り過去の激しいジャズ作品とは打って変わり、世界観を丁寧に描写するようなオーケストラやバロック、北欧系の要素をBGMの根幹としている。
「バロック的な作品にバロック的な音楽」というのを避け通した岩崎琢氏の「黒執事」とは対照的に、実に素直なサウンドトラックである。
そういった、物語にできるだけ即すことを目的とした音楽であるがゆえの弱点も多い。
まず、ミステリー・サスペンスであることに真摯であるということは、不穏を表現する音楽がかなり多くなることを意味する。
実際この傾向は、一つの音楽作品として視聴した時のインパクトをかなり薄くする。単なる「BGM的なサントラ」であるのとはまた違う、どこまでも黒子に徹してしまうように整えられた音楽なのだ。
「GOSICK」というアニメ作品自体そのものにも言えることでもある。実に真面目で、手堅い。それ故の、パーツごとの緻密さと難しさが浮き彫りになっている。
「ハヤテ」の路線を丁寧に拡張するような、中川幸太郎氏が新しい一歩を踏み出した一枚である。
しかし、上述の通り一枚のアルバムとして聞いた時の地味さから逃れることができない。
中川氏、「GOSICK」、2つの意味で「ファン向けのサントラ」と言えるだろう。
ジャケットデザインはビラコチャ。ブックレットには各曲解説と中川氏のインタビューがある。
ジャジーな中川氏じゃないとイヤ!なんて方は一旦本編などで予習をしてみるといい。