大河アニメ「刀語」劇中楽曲集 其ノ弐
大河アニメ「刀語」劇中楽曲集 其ノ弐
オススメ度 ★★★★★
発売:2010年12月22日 収録時間:69分 定価:3000円 レーベル:ランティス
西尾維新氏が初めて挑む時代劇アクション?「刀語」。
サントラ二枚目では主に心情音楽、日常音楽と終盤の音楽が収録。
曲タイトルからして岩崎氏のひねくれが伝わる状態。
そういった「お仕事劇判」からの終盤音楽での盛り上げは圧巻である。
No. | 曲名 | 時間 | 作・編曲 | 作詞 | 歌 |
1 | Peacock blue eyes | 4:12 | 岩崎琢 | かの香織 | Suzi Kim |
2 | 鉄兜系男子 | 3:15 | |||
3 | どうせこんなのがスキでしょ? | 2:16 | |||
4 | ☆珍丼也 | 2:37 | |||
5 | 怪力童女 | 2:45 | |||
6 | 極めてお決まりな… | 3:09 | |||
7 | Her wish is to die too | 2:47 | |||
8 | 鳳 | 3:02 | |||
9 | Bad lake | 3:55 | |||
10 | 羽付妹 | 3:26 | |||
11 | Lay back | 3:38 | Lotus Juice | ||
12 | Sonatine for flute & piano | 2:52 | |||
13 | Death flag No 1 | 4:08 | |||
14 | 般若波羅蜜多 | 2:47 | |||
15 | ☆追いかけてDnB | 2:51 | |||
16 | Death flag No 2 | 1:10 | |||
17 | 私はそなたに惚れても良いか? | 9:10 | |||
18 | ☆Last Battle | 3:30 | Lotus Juice | ||
19 | Bahasa Palsu jazz’n mix | 3:57 | 福岡ユタカ、Lotus Juice | ||
20 | With best wishes | 3:32 |
西尾維新氏が描く、講談社が繰り出す「大河ノベル」の一貫、「刀語」。
音楽は引き続き岩崎琢氏によるもので、日常音楽・心情音楽と、番組後半の音楽を主に収録している。
シンボリックな音楽に乏しいこと、”劇判”っぽいトラックが多いという点においては実に2枚目サントラらしいサントラである。
「どうせこんなのがスキでしょ?」「極めてお決まりな…」などのタイトルにそういった状況への自覚と皮肉が込められているように見える。確かにこれらは時代劇音楽、或いはアニメ音楽としてはベタなトラックだ。
特に「どうせこんなのがスキでしょ?」は和風の合いの手を入れたテクノ・トランスというこの頃の受けそうな曲調。
スタイリッシュなボーカル曲ですらも「Lay Back」のようなドーンなヒップホップは物語の動かないシーンで活用されるものとして用意されている。 実際「刀語」という作品の日常パートやドラマパートはかなり穏やかであり、俗っぽい。そういったシーンでの曲をこのアルバムの前半に据えることが、後半に効いてくる仕組みになっている。
七花ととがめの結末を9分に渡り演出するワンオフBGM「私はそなたに惚れても良いか?」が一つの目玉。
サントラ一枚目に収録されていた「とがめ」のロングVer、といった趣であるが、何せこういった場面での泣かせメロは実に素直なのが岩崎氏である。
いっそしつこい程の泣かせ繰り返しはおそらくフィルムスコアリングでありながらも一人のキャラクターを昇華させる9分の1曲に仕上がった。
直後、一転して激しく盛り上げるオケとラップの合わせ技「☆Last Battle」は文字通りのトラック。
これと「Bahasa Palsu jazz’n mix」の哀切を伴うオケアレンジとスタイリッシュなリズムの合わせ方は数年後の「ガッチャマンクラウズ」への布石になっているようにも感じられる。
バラエティに富んだアルバムでありながらもアレンジと構成での統一感が完成度を上げている一枚である。
ファンアイテムとしても音楽としても2枚揃えて聞いて欲しい一枚。
「るろ剣」から年月を経た岩崎琢音楽の時代劇観をたっぷり堪能していただきたい(そも、ジャンルが似て非なる作品であるが)。
ブックレットには岩崎氏のコメントが掲載。イラストは川田剛氏。デザインはOverDriveDesign。
音楽は引き続き岩崎琢氏によるもので、日常音楽・心情音楽と、番組後半の音楽を主に収録している。
シンボリックな音楽に乏しいこと、”劇判”っぽいトラックが多いという点においては実に2枚目サントラらしいサントラである。
「どうせこんなのがスキでしょ?」「極めてお決まりな…」などのタイトルにそういった状況への自覚と皮肉が込められているように見える。確かにこれらは時代劇音楽、或いはアニメ音楽としてはベタなトラックだ。
特に「どうせこんなのがスキでしょ?」は和風の合いの手を入れたテクノ・トランスというこの頃の受けそうな曲調。
スタイリッシュなボーカル曲ですらも「Lay Back」のようなドーンなヒップホップは物語の動かないシーンで活用されるものとして用意されている。 実際「刀語」という作品の日常パートやドラマパートはかなり穏やかであり、俗っぽい。そういったシーンでの曲をこのアルバムの前半に据えることが、後半に効いてくる仕組みになっている。
七花ととがめの結末を9分に渡り演出するワンオフBGM「私はそなたに惚れても良いか?」が一つの目玉。
サントラ一枚目に収録されていた「とがめ」のロングVer、といった趣であるが、何せこういった場面での泣かせメロは実に素直なのが岩崎氏である。
いっそしつこい程の泣かせ繰り返しはおそらくフィルムスコアリングでありながらも一人のキャラクターを昇華させる9分の1曲に仕上がった。
直後、一転して激しく盛り上げるオケとラップの合わせ技「☆Last Battle」は文字通りのトラック。
これと「Bahasa Palsu jazz’n mix」の哀切を伴うオケアレンジとスタイリッシュなリズムの合わせ方は数年後の「ガッチャマンクラウズ」への布石になっているようにも感じられる。
バラエティに富んだアルバムでありながらもアレンジと構成での統一感が完成度を上げている一枚である。
ファンアイテムとしても音楽としても2枚揃えて聞いて欲しい一枚。
「るろ剣」から年月を経た岩崎琢音楽の時代劇観をたっぷり堪能していただきたい(そも、ジャンルが似て非なる作品であるが)。
ブックレットには岩崎氏のコメントが掲載。イラストは川田剛氏。デザインはOverDriveDesign。