テレビ東京アニメーション ココロ図書館 オリジナル・サウンドトラック
テレビ東京アニメーション ココロ図書館 オリジナル・サウンドトラック
オススメ度 ★★★★★
発売:2001年12月19日 収録時間:63分 定価:3045円 レーベル:ポニーキャニオン
黒田洋介氏によって才能を見出された高木信孝氏による漫画「ココロ図書館」
その経緯もあり黒田氏脚本でアニメ化。
音楽は新居昭乃氏とよくコンビを組む保刈久明氏。
保刈氏の単独劇判はかなりレアなうえ、文句なしの名盤である。
No. | 曲名 | 時間 | 作曲 | 編曲 | 作詞 | 歌 |
1 | 窓に映るひまわり | 4:01 | 保刈久明 | |||
2 | 虹とわたし | 4:07 | ||||
3 | ビーグル | 4:02 | 宮川弾 | 岩里祐穂 | 山野裕子 | |
4 | 空につづく坂道 | 4:04 | 保刈久明 | |||
5 | 風の強かった日 | 3:22 | ||||
6 | おウチへ帰ろう | 4:09 | ||||
7 | ビーグル(orgel version) | 2:19 | 宮川弾 | 保刈久明 | ||
8 | ネコはなんでも知っている | 2:49 | 保刈久明 | |||
9 | お留守番の夜 | 2:46 | ||||
10 | シトロン | 4:04 | ||||
11 | 4月23日 くもりのち雨 | 2:49 | ||||
12 | 遠い夏 光の庭 | 2:11 | ||||
13 | オレンジ色の影 | 2:20 | ||||
14 | ジョルディ | 3:28 | ||||
15 | 今の私にできること | 4:12 | ||||
16 | 秘密はマーマレードの瓶の中 | 2:21 | ||||
17 | 奇跡が起こる場所 | 4:30 | ||||
18 | 月はみてる | 3:37 | 宮川弾 | 熊谷憲康 | 岩里祐穂 | 山野裕子 |
19 | ビーグル(TV size) | 1:53 | 宮川弾 |
同人活動をメインにしていたBooこと高木信孝氏が、商業漫画家を目指すとなった。
友人であるアニメ脚本家・黒田洋介氏がシナリオを担当することで連載開始、アニメ化まで行きついたのが「ココロ図書館」である。
悪人のいない優しい脚本と、細やかな伏線が決まる、隠れた良作である。
音楽担当は保刈久明氏。
普段は新居昭乃氏など、歌曲の作曲がメインであり、劇判……しかも単独の仕事は非常に稀である。
もともと歌曲の際も穏やかさや神秘性を纏った深みのある曲を提供していた氏であるが、劇判においてもその手腕はふんだんに発揮されている。
アコースティックな室内音楽編成で構成された、ヒーリング劇判のアルバムである。
特に嬉しいのは、短くても2分越えで、3、4分よりも長い一曲で構成されていることだ。
一曲の時間が長いと、それだけ一曲の中の展開が多くなり、ドラマ性も大きく増してくる。
そういった味わいを癒し系のサントラで得られるのも大変珍しい。
実際、物語としてはシリアスなパートも存在する作品であるが、それを演出する曲は決して単なる不安用劇判ではなく、「風の強かった日」のような楽曲クオリティと展開の軽重操作を担保する構成となっている。
日常だけでなくドラマ的でもある、という点でクライマックスになるのは「奇跡が起こる場所」であろう。
メインテーマに該当する「窓に映るひまわり」のメロディモチーフを引用しつつ、2分かけてじわじわ盛り上げ、一気に転調していく姿はまさしく最終回用BGMである。
日常・癒し系でありながら、物語のための音楽としてメリハリある展開があるのが本作のすばらしさと言える。
OP、EDがフルサイズ収録なのもかなり嬉しい。
アルバムとしてまとまりが出るのはもちろん、曲調自体はBGMとは若干毛色が違うものの、「ココロ図書館」の落ち着いた世界観によく似合った山野裕子氏の高すぎない声質が心地よい良曲である。
ただ、アルバムの締めがOPのテレビサイズであることだけは若干の謎。フルがあるのに……(しかもEDテレビサイズはない)。
メロディラインや楽器はシンプルでありながら、確かなクオリティを最初から最後まで保っている名盤である。
作品自体の知名度の低さに負けないどころか、このサントラを聴かせてから布教するなんてことも夢ではない。
「優しい曲調のサントラが聴きたい」という要望があるなら、真っ先に名前を挙げられるサントラ。
友人であるアニメ脚本家・黒田洋介氏がシナリオを担当することで連載開始、アニメ化まで行きついたのが「ココロ図書館」である。
悪人のいない優しい脚本と、細やかな伏線が決まる、隠れた良作である。
音楽担当は保刈久明氏。
普段は新居昭乃氏など、歌曲の作曲がメインであり、劇判……しかも単独の仕事は非常に稀である。
もともと歌曲の際も穏やかさや神秘性を纏った深みのある曲を提供していた氏であるが、劇判においてもその手腕はふんだんに発揮されている。
アコースティックな室内音楽編成で構成された、ヒーリング劇判のアルバムである。
特に嬉しいのは、短くても2分越えで、3、4分よりも長い一曲で構成されていることだ。
一曲の時間が長いと、それだけ一曲の中の展開が多くなり、ドラマ性も大きく増してくる。
そういった味わいを癒し系のサントラで得られるのも大変珍しい。
実際、物語としてはシリアスなパートも存在する作品であるが、それを演出する曲は決して単なる不安用劇判ではなく、「風の強かった日」のような楽曲クオリティと展開の軽重操作を担保する構成となっている。
日常だけでなくドラマ的でもある、という点でクライマックスになるのは「奇跡が起こる場所」であろう。
メインテーマに該当する「窓に映るひまわり」のメロディモチーフを引用しつつ、2分かけてじわじわ盛り上げ、一気に転調していく姿はまさしく最終回用BGMである。
日常・癒し系でありながら、物語のための音楽としてメリハリある展開があるのが本作のすばらしさと言える。
OP、EDがフルサイズ収録なのもかなり嬉しい。
アルバムとしてまとまりが出るのはもちろん、曲調自体はBGMとは若干毛色が違うものの、「ココロ図書館」の落ち着いた世界観によく似合った山野裕子氏の高すぎない声質が心地よい良曲である。
ただ、アルバムの締めがOPのテレビサイズであることだけは若干の謎。フルがあるのに……(しかもEDテレビサイズはない)。
メロディラインや楽器はシンプルでありながら、確かなクオリティを最初から最後まで保っている名盤である。
作品自体の知名度の低さに負けないどころか、このサントラを聴かせてから布教するなんてことも夢ではない。
「優しい曲調のサントラが聴きたい」という要望があるなら、真っ先に名前を挙げられるサントラ。