攻殻機動隊ARISE O.S.T.
攻殻機動隊ARISE O.S.T.
オススメ度 ★★★★☆
発売:2013年11月27日 収録時間:49分 定価:3000円 レーベル:flying DOG
新たなる「攻殻機動隊」シリーズ「攻殻機動隊ARISE」。
IGの大御所アニメーター、黄瀬和哉氏を監督に据えた「前日談」だ。
音楽も全く別の挑戦をすべく今までとは違う人材を投入。
アニメ音楽とは無縁であったアーティスト・コーネリアスの起用の是非は。
No. | 曲名 | 時間 | 作・編曲 | 作詞 | 歌 |
1 | Opening Title | 1:48 | Cornelius | ||
2 | GHOST IN THE SHELL ARISE | 4:27 | |||
3 | Surfin’ on Mind Waves | 5:20 | |||
4 | Breaking Point | 2:13 | |||
5 | Instability Mobility | 1:09 | |||
6 | Highway Friendly | 2:20 | |||
7 | じぶんがいない | 4:20 | 小山田圭吾 | 坂本慎太郎 | salyu × salyu |
8 | Confusion Diffusion | 2:37 | Cornelius | ||
9 | Self Running Landmine | 2:12 | |||
10 | Logicoma Beat | 1:39 | |||
11 | Mystic Past in the Mist | 1:38 | |||
12 | Encounter An Enemy | 1:36 | |||
13 | Action Woman | 2:00 | |||
14 | ToughDAF | 2:11 | |||
15 | Solid Iced Air | 1:08 | |||
16 | 外は戦場だよ | 3:52 | 小山田圭吾 | 坂本慎太郎 | 青葉市子、Cornelius |
17 | In The Shell | 2:38 | Cornelius | ||
18 | Star Cluster Collector | 2:33 | |||
19 | Ending Title | 3:06 |
士郎正宗氏原作の「攻殻機動隊」アニメシリーズの新たなる展開。
前日弾として「公安9課結成」を描くストーリーであり、スタッフ・キャストも一新された。
「トライアル」をコンセプトとしているということで、これまでの2監督とは全く違うものになる。
音楽も勿論川井憲次氏でもなく菅野よう子氏でもなく、Corneliusこと小山田圭吾氏が起用。
カヒミ・カリィとのセッションギタリストとしてのポップス系の活動を基盤に、ミニマルミュージックを武器にするアーティストだ。
このアルバムでは「border:1」「border:2」の2作分の音楽を主に収録している。
本作でもミニマル・アンビエント的な音楽がメインとして展開しており、菅野よう子氏の時よりも無機質でサイバーなシンセの音が聞こえてきている。
特にシンセベースの低音は全体的にも印象的で、重要な動きには必ずこの音が絡む。
オープニングテーマである「GHOST IN THE SHELL ARISE」ではそういった音をベースに「アニメソング的要素」を意識した女性コーラスによるタイトルコールの連続を入れ込んで、これまでの2作とは違った透明感や繊細さを感じさせる音を視聴者に植え付けようとしている。
これまでのシリーズとのギャップの生成に関しては大いに肯定したいところだが、弱点もある。
まず、音の層は全体的に薄めに作られている。クライムアクションである「攻殻機動隊」は、爆発や破裂音などの強いSEが必然的に多くなってしまい、それに合わせたBGM演出をした際、その音にイントロが負けてしまうケースが多少見られた。
また、シンセの音も劇場での音響の方が魅力的に聞こえやすい仕様で、ディスクで聴いた際にパンチの弱さを感じてしまうことがあるかもしれない。
それを加味してもEDテーマ2曲「じぶんがいない」「外は戦場だよ」は巧く決まっており、実にイマドキなミニマル加減は「2013年の攻殻機動隊」と胸を張るには充分過ぎるものだろう。
セリフのコラージュなども良いエッセンスになっていて、「ARISE」を象徴できる曲になった。
新しい「攻殻」のための挑戦が聞こえてくる若さの一枚。
ただし肩の力を抜きすぎてるような部分もある弱点もあり、これからに期待というところ。
「攻殻機動隊の音楽はこうじゃないと!」という偏見は捨ててかかろう。
ブックレットは蛇腹の複雑なデザイン。スリーブデザインはMasakazu Kitayama[Help!]。
前日弾として「公安9課結成」を描くストーリーであり、スタッフ・キャストも一新された。
「トライアル」をコンセプトとしているということで、これまでの2監督とは全く違うものになる。
音楽も勿論川井憲次氏でもなく菅野よう子氏でもなく、Corneliusこと小山田圭吾氏が起用。
カヒミ・カリィとのセッションギタリストとしてのポップス系の活動を基盤に、ミニマルミュージックを武器にするアーティストだ。
このアルバムでは「border:1」「border:2」の2作分の音楽を主に収録している。
本作でもミニマル・アンビエント的な音楽がメインとして展開しており、菅野よう子氏の時よりも無機質でサイバーなシンセの音が聞こえてきている。
特にシンセベースの低音は全体的にも印象的で、重要な動きには必ずこの音が絡む。
オープニングテーマである「GHOST IN THE SHELL ARISE」ではそういった音をベースに「アニメソング的要素」を意識した女性コーラスによるタイトルコールの連続を入れ込んで、これまでの2作とは違った透明感や繊細さを感じさせる音を視聴者に植え付けようとしている。
これまでのシリーズとのギャップの生成に関しては大いに肯定したいところだが、弱点もある。
まず、音の層は全体的に薄めに作られている。クライムアクションである「攻殻機動隊」は、爆発や破裂音などの強いSEが必然的に多くなってしまい、それに合わせたBGM演出をした際、その音にイントロが負けてしまうケースが多少見られた。
また、シンセの音も劇場での音響の方が魅力的に聞こえやすい仕様で、ディスクで聴いた際にパンチの弱さを感じてしまうことがあるかもしれない。
それを加味してもEDテーマ2曲「じぶんがいない」「外は戦場だよ」は巧く決まっており、実にイマドキなミニマル加減は「2013年の攻殻機動隊」と胸を張るには充分過ぎるものだろう。
セリフのコラージュなども良いエッセンスになっていて、「ARISE」を象徴できる曲になった。
新しい「攻殻」のための挑戦が聞こえてくる若さの一枚。
ただし肩の力を抜きすぎてるような部分もある弱点もあり、これからに期待というところ。
「攻殻機動隊の音楽はこうじゃないと!」という偏見は捨ててかかろう。
ブックレットは蛇腹の複雑なデザイン。スリーブデザインはMasakazu Kitayama[Help!]。