ファントム-PHANTOM THE ANIMATION- オリジナルサウンドトラック
ファントム-PHANTOM THE ANIMATION- オリジナルサウンドトラック
オススメ度 ★★★★☆
発売:2004年8月25日 収録時間:46分 定価:3000円 レーベル:ランティス
ニトロプラス×虚淵玄氏の処女作ゲーム「Phantom」。
……の、悪名高きOVA版のサウンドトラック。
内容は散々だが、音楽にはなんと中川幸太郎氏を起用。
意外にも凝られた音作りは中川氏の隠れたひと仕事である。
N0. | 曲名 | 時間 | 作・編曲 | 作詞 | 歌 |
1 | full moon | 2:32 | 中川幸太郎 | ||
2 | surprise attack | 2:46 | |||
3 | 月光(OAV size) | 2:02 | 村上正芳 | Hassy | |
4 | go into battle | 1:54 | 中川幸太郎 | ||
5 | lose | 2:13 | |||
6 | assault | 1:27 | |||
7 | mission | 1:53 | |||
8 | scared | 1:56 | |||
9 | nothingness | 1:35 | |||
10 | search | 1:54 | |||
11 | many days ago | 1:56 | |||
12 | be terrified | 1:49 | |||
13 | training report | 2:00 | |||
14 | shot at | 0:47 | |||
15 | tragic | 1:58 | |||
16 | return to the… | 2:02 | |||
17 | in downtown | 0:53 | |||
18 | peace of mind | 1:50 | |||
19 | at dusk | 2:54 | |||
20 | descent | 1:58 | |||
21 | a moment rest | 1:23 | |||
22 | a party | 1:45 | |||
23 | preview | 0:34 | |||
24 | conclusion | 2:22 | |||
25 | I myself am hell(OAV size) | 1:47 | 大山曜 | 江幡育子 | いとうかなこ |
ニトロプラス公式から完全になかった事にされている「Phantom」OVA版。
何せアニメーションの完成度としてもアレだが、暗殺者が公然で銃を撃ちまくるぶっちぎりっぷりは目も当てられない。
のちにテレビアニメでリブートされたこともあり、文字通り黒歴史と化した作品である。
しかし本作、音楽面ではほぼ文句なし。
主題歌もニトロ陣で抑え、どちらも名曲に仕上がっている
そしてあまり知られていないが、BGMにはなんと「プラネテス」直後の中川幸太郎氏を起用しているのである。
時期が時期でもあるため、エロゲのOVAでは恐らくまともな資金力もない中での器用だが、
本作の中川氏はそのクオリティと資金の合間をきちんとバランスを取り、良質な音楽を届けてくれているのだ。
打ち込みを用いつつ、ピアノやストリングス、エレキギター等も豪勢な音響でなく、金管も合間合間だけ。
しかしそれが妙にうまく世界観を成立させており、特に金管の鋭さは流石の一言だ。
また、邦楽器のサンプリング?も面白く機能しているのも特徴的だ。
全体的には暗めだが、原作のテイストよりハードボイルドさではなく洋風な部分やワイルドさが伺える。
そういった部分もまた「中川幸太郎氏らしい」と思える上で、世界を壊していないのが好印象だ。
「assault」は特に素晴らしい。カスタネットとギターの合わさりは資金を節約した中川氏の真骨頂とも言える。
ガラスの割れるような音、螺子を回すような音と哀愁めいたギターの「at dusk」も音が豪勢でないから生まれる名曲だ。
「エロゲ原作の評判の悪いOVA」のサントラというレッテルからは想像もつかない面白さがあるのである。
勿論、「ベストの一枚!」と呼ぶにはあまりに貧乏な部分も否めないが、アニメ自体のレッテルや知名度で軽んじるには勿体なさ過ぎる隠れた良盤。
「中川幸太郎のファンであろう」と思って聞いた筆者を喜ばせるには十分すぎるほどだった。
主題歌のフルも同じく隠れるには勿体ない名曲なので、是非シングルも一緒に聞いてみて欲しい。
何せアニメーションの完成度としてもアレだが、暗殺者が公然で銃を撃ちまくるぶっちぎりっぷりは目も当てられない。
のちにテレビアニメでリブートされたこともあり、文字通り黒歴史と化した作品である。
しかし本作、音楽面ではほぼ文句なし。
主題歌もニトロ陣で抑え、どちらも名曲に仕上がっている
そしてあまり知られていないが、BGMにはなんと「プラネテス」直後の中川幸太郎氏を起用しているのである。
時期が時期でもあるため、エロゲのOVAでは恐らくまともな資金力もない中での器用だが、
本作の中川氏はそのクオリティと資金の合間をきちんとバランスを取り、良質な音楽を届けてくれているのだ。
打ち込みを用いつつ、ピアノやストリングス、エレキギター等も豪勢な音響でなく、金管も合間合間だけ。
しかしそれが妙にうまく世界観を成立させており、特に金管の鋭さは流石の一言だ。
また、邦楽器のサンプリング?も面白く機能しているのも特徴的だ。
全体的には暗めだが、原作のテイストよりハードボイルドさではなく洋風な部分やワイルドさが伺える。
そういった部分もまた「中川幸太郎氏らしい」と思える上で、世界を壊していないのが好印象だ。
「assault」は特に素晴らしい。カスタネットとギターの合わさりは資金を節約した中川氏の真骨頂とも言える。
ガラスの割れるような音、螺子を回すような音と哀愁めいたギターの「at dusk」も音が豪勢でないから生まれる名曲だ。
「エロゲ原作の評判の悪いOVA」のサントラというレッテルからは想像もつかない面白さがあるのである。
勿論、「ベストの一枚!」と呼ぶにはあまりに貧乏な部分も否めないが、アニメ自体のレッテルや知名度で軽んじるには勿体なさ過ぎる隠れた良盤。
「中川幸太郎のファンであろう」と思って聞いた筆者を喜ばせるには十分すぎるほどだった。
主題歌のフルも同じく隠れるには勿体ない名曲なので、是非シングルも一緒に聞いてみて欲しい。