SAMURAI 7

SAMURAI 7

オススメ度 ★★★★★

発売:2004年9月29日 収録時間:23分 定価:3059円 レーベル:avex io



黒澤明監督「七人の侍」を原作にしたSFアニメ「SAMURAI 7」のイメージアルバム。
放送直後に発売されたが、あくまでサウンドトラックではない。
本編と同じく和田薫氏がプロデュースしているが、今作にオケはなし。
意外と聞く機会の少ない、和田氏の邦楽器のみのサウンドアルバムだ。


No.曲名時間作・編曲
1SAMURAI 7 サムライ75:04和田薫
2BUSHIDO 武士道1:53
3KOU・GA・KYO 虹雅渓2:31
4NOBUSERI 野伏せり2:29
5KATANA 刀2:32
6KIRARA キララ3:30
7KIRU 斬る2:52
8SORA NO IKUSA 空中戦2:41林英哲
 黒澤明監督作品「七人の侍」50周年記念にGONZOが制作した「SAMURAI 7」。
 SFアレンジを随所に施しながらも熱く渋い和風オーラは和田薫氏にしか表現できないだろう。
 本作はそのサウンドトラックではなくイメージアルバムである。

 
 放送された年に出た作品ではあるものの、本作はサントラより先に発売されている。
 というか、サントラは2年後まで発売されない。あまりにひどい仕打ちである。
 「その代わり」というように発売されていた本作だが、そういった事情に負けない名盤。

 
 実は本作は和田氏お馴染みのオーケストラと邦楽器のアンサンブルはない。
 アニメ本編がかなり無国籍な様相なのと対照的に、アジア系の楽器のみで構成されている。
 和太鼓、三味線、尺八、篠笛、二胡などの汎アジア的な楽器構成だ。
 完全に和風イメージがついてまわる和田氏だが、意外とオケなしでのコンセプトアルバムや、こういった曲作りはあまり聞かない類なので、かなり面白い構成になっている。

 
 メロディラインなどはサントラに引き継がれるが、趣は全く違う。
 オケに合わせない太鼓は実に攻撃的だし、尺八も音がトガリまくりだ。
 極めつけは最後の「空中戦」。林英哲氏による9割「太鼓」で構成された3分弱。
 思わず涎が垂れそうになるほど濃密な23分のアジア時間。
 値段もリーズナブルなので、「たったの23分」と呼ぶか「最高の23分」と思うかはあなた次第だ。

 
 苦言を呈すならば本作がこの時期のエイベックスの血迷いことCCCDであること。
 音質や仕様が評判悪すぎる形式だが、これにもう仕方がない。
 ブックレットには各メンバーの詳細と和田氏と滝沢敏文氏ののコメント。
 イラストは草彅琢仁氏。デザインは草野剛氏。

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