TEXHNOLYZE MUSIC ONLY MUSIC BUT MUSIC

TEXHNOLYZE MUSIC ONLY MUSIC BUT MUSIC

オススメ度 ★★★★★

発売:2003年7月25日 収録時間:66分 定価:2625円 レーベル:パイオニアLDC



キャラ原案安倍吉俊氏、脚本小中千昭氏と、
どこか「lain」を思わせる作風のアニメ「TEXHNOLYZE」。
浦田恵司氏をメインに数人で音楽を回しているが、
どの人も音作りがパワフル過ぎる名盤コンピレーション。


N0.曲名時間作・編曲作詞
1underGround conversion to Z0:28 ADRIANO MARTINO
2GURDIAN ANGEL(XAVIEL’S EDIT)1:25Ben Watkins、Mike Maguire
JUNO REACTOR
3街の目覚め0:17浦田恵司
4焦燥に躍らされる犬3:03
5扉の外の歪み2:11今堀恒雄
6Black Magic Mushroom5:16
7この世の果てに2:52溝口肇
8狂気礼讃4:22浦田恵司
9幻想序曲4:04
10underGround conversion:People0:36
11Spleen4:49FRANCESCO SANSALONE
12underGround conversion:Radio wave0:34 ADRIANO MARTINO
13示威と誘惑6:22浦田恵司
14在りし日の晩餐2:29
15優しさのかけらもない花2:15
16when reason fails3:25TIM JENSEN
CRICTINA MACHADO
17遠い稲妻3:02溝口肇
18underGround conversion:Rain drop sounds0:50浦田恵司
19落日の記憶2:51
20underGround conversion:See the light1:00
21エッジ4:15溝口肇
22LOSE LOOSE BOUNDS4:16浦田恵司
23underGround conversion:Rebirth0:35
ADRIANO MARTINO
24蒼き闇 眠れぬ街3:05浦田恵司
25月の詩(TV ver.)1:49Gackt.CGackt
 安倍吉俊氏キャラ原案、浜崎博嗣監督、小中千昭脚本で送るアニメ「TEXHNOLYZE」。
 雰囲気の重さや一部スタッフは「serial experiments lain」を彷彿とさせる。
 サイバーな「lain」と比べるとより泥臭く、分かりやすめではあるが。

 今作の音楽は複数人で回されている。それも、全員が全員トンデモ実力者だ。
 ティポグラフィカ・今堀恒雄氏、「車窓から」の溝口肇氏、ADRIANO MARTINOにFRANCESCO SANSALONE。
 そしてメインを飾るのは浦田恵司氏。実はこの中では無名の存在だ。
 しかし菅野よう子作品などで多くプログラマーを担っており、シンセを担当したりもする。
 今堀氏はバンドリーダーだし、溝口氏は元夫だし、菅野よう子周りで固まった作品とも言える。

 ここまでメンツがばらけているのだから、音楽も勿論何でもありだ。
 テクノ、ノイズ、アコギ、ジャズ、プログレ、管弦、そのどれもがハイレベルの仕上がりで、しかもテイストは全般的に重く仕上がり世界観にも合ったコンピレーション。
 今堀氏の「Black Magic Mushroom」などは完全にティポグラフィカのプログレメタルと化している。
 管弦での生楽器を主に扱うのは溝口氏で、落ち着いた心情音楽を展開する。

 ほぼ今作でしか聞けないと言っても過言ではない浦田氏の音楽は実に独特。
 ノイジーな音作りの中に予想もつかない展開や楽器をぶち込んでくるので、かなりハードかつ新鮮で力のあるトラックを堪能できるのだ。
 中でも「焦燥に躍らされる犬」「示威と誘惑」なんかはラップなども入り混じり非常に面白い。
 「TEXHNOLYZE」でしかコンポーズを楽しめないのが非常に惜しいくらいだ。

 OPにイギリスのエレクトロニカユニット・JUNO REACTORを起用しているのも面白い。
 アレンジも一応本作用のはずなのでJUNO REACTORファンも要注目。

 「lain」っぽいとしか思われてないであろうだけあり知名度は殆どないが、ともかくこのアルバムは間違いなく名盤である。
 しかも2021年現在、知名度の割にプレミア化は進んでいないのが魅力的だ。
 プログレやテクノ、ノイズなどが好みの人は手に入れたい一枚。

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