バンパイアハンターD ― オリジナル・サウンドトラック

バンパイアハンターD ― オリジナル・サウンドトラック

オススメ度 ★★★☆☆

発売:2001年8月1日 収録時間:66分 定価:3146円 レーベル:エイベックス・ピクチャーズ



菊地秀行原作の伝奇小説「吸血鬼ハンターD」の二度目のアニメ化。
「バンパイアハンターD」は川尻善昭監督の代表作となった。
音楽担当は「ジョジョ」3部OVAのMarco D’Ambrosio氏。
古き良きハリウッド映画的な音楽が展開するが、最後に待ち受けるのは……。


N0.曲名時間作曲編曲作詞
1Opening3:05Marco D’Ambrosio
2Marcus Brothers2:56
3Hunter D0:55
4Sandmantas/Rest Area4:57
5Meier’s Pain1:00
6Benge3:23
7Village of Barbarois1:23
8Grove3:46
9Come Out You Coward1:49
10The Letter0:42
11Poke’s Story2:19
12Sunlight0:40
13Into the Trees2:19
14Caroline’s Revenge0:40
15Leila’s Feelings2:23
16The Bridge0:32
17Mortal Meier4:03
18The Castle of Chaythe2:23
19The Rocket Hall3:11
20Hallucinations6:26
21Vampyra Missa5:40
22Charlotte’s Love1:32
23The Ring2:47
24Outside the Castle1:07
25A Bit(e) of Hope1:51
26The Promise1:13
27遠くまで(サントラアルバムバージョン)3:12D・A・ID・A・I、亀田誠司D・A・IDo As Infinity
 日本伝奇小説の雄・菊地秀行氏の代表作「吸血鬼ハンターD」。
 85年に芦田豊雄監督によってOVAが作られていたが、川尻善昭氏によって2001年、アニメ映画化。
 それが「バンパイアハンターD」。緻密な画面や映画の完成度が海外でも評価され、川尻監督の代表作となる。

 音楽担当はMarco D’Ambrosio氏。詳しい経歴は明らかではないが、以前にジョジョ3部OVAの音楽や、
 この後ジョジョ一部映画の音楽も担当する。海外での活動などもイマイチ分かってはいない。
 そしてこの「バンパイアハンターD」での音楽で氏が執り行うのは「古き良きハリウッド映画音楽」である。
 恐らくは8、90年代のハリウッド映画音楽、引いてはホラー映画音楽がこのサントラの根幹にある。
 空間感や、緊張・不安を煽る環境音的な音楽や泣きの弦が散見され、映画音楽の追求が試みられているのだ。
 或いはその時代の映画音楽がそうだったのかもしれないが、今作はオペラ音楽的なものも強い。
 しかし、あくまで映画音楽以上の「お仕事」はここには無いのが大いなる弱点。
 決してクオリティの低いものではないが、決して良い音質ではない。管弦もフルオケかは怪しい部分がある。
 そういった「劇判らしさ」がフィルムスコアリングと相まってより冗長な雰囲気を醸し出してしまってるかもしれない。
 このアルバムを素直に良いと思えるためには「バンパイアハンターD」を視聴して尚且つその回想の為のCDとして聞くほか無い。
 「Vampyra Missa」のような合唱とオルガンにより作品らしさが強まった瞬間にはハッとさせられるが、
あえてこのCDを人に薦めるという事はあまり期待できない。

 極めつけは、本編映画を視聴した人ならばほぼ誰もが机を殴るであろうED曲の存在である。
 Do As Infinityによる「遠くまで」。イントロだけでも聞いて頂ければ分かるだろうが、作品との乖離が激しすぎる。
 本編の映像美や雰囲気に浸った直後流れるこの曲にげんなりした視聴者がどれ程いただろうか。
 それは勿論使用順に並べられているこのサントラでも襲い掛かる。
 コンセプトアルバムとしては真っ当なこのCDを聞き終わる頃にイケイケのJ-POPが流れた時の辛さたるや。
 この曲の存在が近作の評価を貶めてると言っても過言ではない。J-POPの一曲として酷くはないというのが更に皮肉。
 本編を見て気に入った、という人には薦められるが、一枚のアルバムとしては中々出しづらい一枚。
 昔のハリウッド映画音楽のオーラをなんとなく体験したい、という人には聞かせられるが、あえてこれを出す必要も別段ないだろう。

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