真(チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日 オリジナルサウンドトラック Vol.2

真(チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日 オリジナルサウンドトラック Vol.2

オススメ度 ★★★★★

発売:1999年2月21日 収録時間:52分 定価:3059円 レーベル:トライエム



OVAゲッター一番人気「チェンゲ」サウンドトラック第二弾。
岩崎文紀氏が引き続き音楽を担当しているが、前作とはまた一味違う。
というのも、「理由は決して定かではないが」フルオケからバンドサウンドに変わっているのだ。
名曲「HEATS」もフル収録されている。


N0.曲名時間作曲編曲作詞
1勇壮2:00岩崎文紀
2HEATS4:03羽場仁志須藤賢一工藤哲雄影山ヒロノブ
3威風1:37岩崎文紀
4気勢1:39
5緊迫2:33
6安堵2:39
7悲痛2:21
8襲来2:00
9総大戦1:25
102:05
11未知1:35
12反乱軍2:09
13残虐1:39
14血の絆1:38
15追憶1:52
16撹乱1:48
17冷酷1:34
18過去1:47
19一念2:12
20記憶2:03
21氷原の朝1:52
22HURRY UP DREAM~旅立ち~4:22M Rie須藤賢一工藤哲雄、M Rie岩永雅子
23賛歌2:28岩崎文紀
24HEATS~OVA Version~1:34羽場仁志須藤賢一工藤哲雄影山ヒロノブ
25HURRY UP DREAM~旅立ち~ ~OVA Version~1:24M Rie工藤哲雄、M Rie岩永雅子
 名作ロボもの「ゲッターロボ」OVAの中でも一番人気の「真(チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日」。
 通称「チェンゲ」。その2枚目のサウンドトラックとなるのだが、がらりと様相を変えているのが面白いところ。
 これは本編の3話以降にも言える事なのだが、明らかに資金力が違うのである。
 勿論音楽のクオリティがダウンしたという訳ではなく、劇中音楽としてはこちらの方が印象深いはず。
 金がある=いいものという訳ではない。

 音楽担当は引き続き岩崎文紀氏。流石に作曲家まで変わってはいない(そもそも監督が変わったという確証はない)。
 1枚目の音楽はかなりスケールのデカいなオーケストラやドラマティックなクラシックを推していたが、今作の音楽はバンドサウンドを中心に据えている。
 スケールこそ小さくなったが、よりロボアニメらしい素直さで、勢いもあり1枚目よりも圧倒的にキャッチ―だと言っていい。
 どちらにも良さはあるが、こちらの方が印象的だろう。
 
 その代表的なのが、初っ端から出迎えてくる「勇壮」。
 バンドサウンドに豪快なブラスを乗せた処刑用BGMと名高い曲だ。エレキギターもギンギン鳴らされ、「ふたりはプリキュア」での佐藤直紀氏を彷彿とさせるノリ。即ち宙明先生の流れでもある。
 アッパーな曲は概ねそういったテイストで統一されている。「勇壮」のメロも活用したり、かなりロボアニメっぽい熱さだ。

 アツアツのロックに対して落ち着いた曲は不釣合いなほどピアノや弦で落ち着いてしまうので面食らうかもしれない。
 どれを聴いても「ああ、きっとロボットアニメの音楽だな」と思える要素があり、ある種スーパーロボットアニメに付ける音楽のベターを提示しており、良い基準になる1枚である。
 そういう部分が川越淳監督らしいと思えるし、1枚目はやっぱり川越監督のものではないんだろうなあとも思う部分である。

 1枚目と同じで後期OPEDがフルサイズ収録されているのがうれしい。
 「HEATS」と「HURRY UP DREAM~旅立ち~」だ。
 影山ヒロノブ氏の「HEATS」はこの曲で知名度が上がったと言っても過言ではない名曲で、「スーパーロボット大戦D」のこの曲のアレンジが悪かったら「チェンゲ」は今のような人気を持ってなかっただろう。
 曲だけが独り歩きしている程で、「熱い曲」という漠然としたイメージをそのまま形にしたようなアニメソングである。
 EDは2013年に結婚と同時に歌手引退を表明した岩永雅子氏だが、90年代のロック女性歌手像まんまの声質で、実際そうだし、充てられてる曲もまんまそんな感じなので、安定感のある一曲だ。

 なんというか、どこをとってもジャケット通りの1枚。勿論、良い意味で。
 アルバムを締める「賛歌」も、タイトルの割にはがっつりバンドサウンドなのでもう笑えてくる。
 「熱いロボットアニメのサウンド」を求めている時には軽く薦められるほど体現している作品なので、
 そういうのを聴きたい人は迷わず手に入れよう。ジャケットもコレだから分かり易いはず。

 プレミア化もしてない。ジャケットイラストは羽山賢二氏。デザインは竹田寿美雄氏(Revel INC)。

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