“FINAL FANTASY Ⅸ” Original Sound Track PLUS

“FINAL FANTASY Ⅸ” Original Sound Track PLUS

オススメ度 ★★★☆☆

発売:2000年12月6日(2004年10月20日再販) 収録時間:67分 定価:2039円 レーベル:デジキューブ(再販はスクウェア・エニックス)



「Ⅸ」のサントラの生産に際して、「5枚組はないな」となったのであろう、未収録の曲を集めたのが今作。
主にムービーシーンの短い曲がメインで構成され、その他は未使用とボーナストラックである。
相も変わらず浜口史郎オケでの小片はモノはいいのだが、いかんせん小片集である事実からは逃れられない。
「補完アルバム」の域を出ているかどうかは、ちょっと微妙なところ。


N0.曲名時間作曲編曲作詞
1プラネ登場~劇開幕0:43植松伸夫
2万国旗スタイナー激突0:39
3アレクサンドリアからの脱出1:14
4プリマビスタ墜落0:58
5ブランク石化1:21
6黒魔道士VS黒魔道士0:44
7南ゲート突破1:20
8リンドブルム王国到着0:51
9歌~ジタンとダガー0:49
10ブルメシアから去るクジャ0:52
11召喚士発動クレイラ消滅0:47
12リンドブルム炎上0:53
13リンドブルム壊滅0:59
14霧の消滅0:36
15ダガーの回想(召喚士村の滅亡)0:44
16召喚!バハムート0:48
17全滅ブラネ艦隊1:08
18新女王誕生0:39
19バハムート襲来0:34
20エーコ降下0:39
21アレクサンダー1:10
22幽霊船0:25
23ダガー救出1:11
24髪を切るダガー0:51
25ダガー回想(幽霊船)0:26
26ネオクジャ崩壊1:02
27テラより脱出0:50
28ジタン、ダガー別れ0:39
29クジャの元へ1:17
30ルーファウス歓迎式典 Millennium Version2:19
31ドーガとウネ2:11
32マダインサリの娘3:37
33クジャのテーマ2:34
34Main4:52
35Walz1:55
36Kogaku Motet12:42植松伸夫黒澤邦彦
37Organum2:19植松伸夫黒澤邦彦
38Mediteiranean2:33植松伸夫黒澤邦彦
39Dokokade31:08植松伸夫
40Weuber3:10
41Kuja54:30
42Melodies Of Life(Silent Mix)7:33シオミ白鳥英美子
 「Ⅶ」からの目覚しい技術の進化により、随所にムービーの挟まっていた「Ⅸ」
 ムービーシーンには汎用の曲は使わず、専用の生オーケストラによるBGMを付けていた。
 しかしそれらを本編サウンドトラックに収録してしまうと、少し増えすぎてしまうという判断だったのだろう。
 今作はそういった未収録トラックや、未使用トラックなどを集めた補完アルバム。

 オーケストレーションはいつもの如く浜口史郎氏によるもの。
 「クジャの元へ」までがムービー使用の曲である。
 勿論、オーケストラの完成度は保証できるのだが、ご覧のとおり、いかんせん1分を超えるか超えないかという曲ばかり。
 基本的には汎用曲の生アレンジなどが多い。「ブランク石化」が「走れ!」のアレンジだったり。
 随所に「Melodies Of Life」のフレーズが散っているのも本編サントラと同じ。

 「ルーファウス歓迎式典 Millennium Version」から「クジャのテーマ」は汎用の未収録トラック。
 「ルーファウス~」はお気づきの通り「Ⅶ」からの再利用アレンジ。
 植松氏はこの曲の人気に対し「大した曲じゃないのに……」を言葉を漏らしていたという。
 「ドーガとウネ」も実は「Ⅲ」からのアレンジ。人によっては「Ⅸ」でこれを聞かないまま終えることも。

 「Main」から「Kuja5」はいわゆる没トラック集。
 こちらも生音源でなく電子音源による汎用曲になる予定だったのだろう。
 没だけあってか、あまり耳に残る曲が少ない印象。

 「Melodies Of Life(Silent Mix)」はこれも主題歌のアレンジ版。
 英語詞、ウォームストリングスでの静かな進行は白鳥嬢のボーカルをより際立たせている。
 いいアレンジではあると思うが、この曲のために今作を手に入れるべきか?というとまた微妙。

 1曲ずつの質が決して低い訳ではないのだが、どうも「補完」の域を出ないアルバム。
 「Ⅸ」を気に入った人向け、というところに落ち着く。実際そういう作品なのだろうが。

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