ONE PIECE FILM Z ORIGINAL SOUNDTRACK

ONE PIECE FILM Z ORIGINAL SOUNDTRACK

オススメ度 ★★★☆☆

発売:2012年12月12日 収録時間:71分 定価:3024円 レーベル:SMJ



「STRONG WORLD」以来のワンピース長編映画作品「Z」。
尾田栄一郎氏全面協力でも大いに不満の残った前作と違い、
歴代映画でもトップクラスの余韻を残す傑作となった。
主題歌にまさかのアヴリル・ラヴィーン。


N0.曲名時間作・編曲作詞
1ZEAL1:46中田ヤスタカ
2海導0:08田中公平鈴木おさむ澤口和彦 with 海兵合唱団
3Z登場!1:25
4壮絶な戦いの幕開け1:28浜口史郎
5ダイナ岩起爆!1:26田中公平
6異変に気付く1:13
7進路決定1:34浜口史郎
8Z vs 麦わらの一味1:27
9麦わらの一味敗北1:46
10海軍本部緊急会議1:36田中公平
11悲しみの海賊達1:15
12ロビンの舞い1:40浜口史郎
13青キジ登場とうごめく計画1:45田中公平
14酒場で情報収集1:36浜口史郎
15青キジかく語りき1:38田中公平
16Zの脅威1:04浜口史郎
17滅びゆく世界1:37田中公平
18壮絶な戦い1:27浜口史郎
19敗北と絶望のルフィ1:08田中公平
20Zを襲った悲劇1:27
21対峙するZと青キジ1:33
22エンドポイントの脅威1:42浜口史郎
23麦わらの絆1:38
24ガリの憧れ1:26田中公平
25いざ!決戦の島へ1:41浜口史郎
26大暴れのルフィ達1:34
27激しい攻防戦1:11
28命懸けのラストバトル1:14田中公平
29How You Remind Me1:17Chad Robert KroegerAvril Lavigne
30Bad Reputation1:01Joan Jett
 原作者・尾田栄一郎氏が全面的に関わって作られたワンピース映画1周年記念映画「STRONG WORLD」。
 その流れを継いでまたも尾田氏の協力のもと作られたのが今作「ONE PIECE FILM Z」である。
 「ONE PIECE」という作品の根底にあるものをこれでもかと詰め込んだ歴代映画でも素晴らしい余韻を残す映画となった。

 音楽はお馴染み田中公平氏と浜口史郎氏のタッグ。
 と言っても、本作の音楽はほぼ田中公平氏の、それも「海導」が作られた時点で仕事が終わってると言っていい。
 「散っていった海兵を悼む歌」という設定で、フジテレビの番組作家であり今作脚本の鈴木おさむ氏作詞、それを田中公平氏の包容力のあるオーケストレーションで囲んだ名曲であり、劇中のメインテーマだ。
 まさに「漢の歌」と呼べる低い合唱、劇中での使いどころなど、聞けば聞くほど目頭が熱くなる。
 そしてこの一曲が圧倒的な代わりに、本サントラは全体的に(映画ワンピではありがちだが)パッとしない劇伴が多い。
 特に浜口史郎氏の曲はキャラクターテーマなどを組み込んでたり目立ったアクションシーンを担当しているものの、田中公平氏の「青キジかく語りき」「Zを襲った悲劇」あたりのドラマ情景の方が耳に入ってくる始末だ。
 また、OP曲を何故か中田ヤスタカ氏が担当している。おそらくイベントでの縁だろうか。
 決して耳に残らない訳ではないのだが、「わざわざ中田氏を呼ぶ意味があったか」と言われれば首は傾げる。

 更に謎なのは主題歌2曲のAvril Lavigneである。
 真っ当に洋楽ロックを用意してもらえたのは有り難くはあるが、正直旬はとうの昔に過ぎた。
 流れをぶち壊されないだけマシではあったが、なぜ?とは思ってしまう。

 正直なところ、「海導」を聞くために存在する一枚。
 他は概ねいつものワンピ映画音楽だなぁという印象は否めない。
 そのへんのメリハリが劇中での演出をうまく助けている側面もあるが、いざ一枚聞くと何とも言えない。
 ブックレットには田中公平氏と浜口史郎氏へのインタビューが2P掲載。

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