てなもんやボイジャーズ オリジナル・サウンドトラック Vol.1

てなもんやボイジャーズ オリジナル・サウンドトラック Vol.1

オススメ度 ★★★★★

発売:1999年7月17日 収録時間:44分 定価:3000円 レーベル:日本コロムビア



今や「機龍警察」で不動の地位を得ようとしている月村了衛氏が脚本を担当する、
アホ丸出しの打ち切りアニメ「てなもんやボイジャーズ」。
SF×ヤクザ。音楽もどこかで聴いたことしかない音楽しかない。
悪ふざけ丸出しな割には気合も入っているのが腹立つ。最高である。


N0.Disc 曲名時間作曲編曲作詞
1ゲバゲバ90分!のテーマ1:36宮川泰
2宇宙要塞1:42天野正道
3警察艦隊1:49
4教師生活25日1:43
5体育少女2:40
6旅の仲間1:59
7宇宙のマル暴1:03
8急げや急げ1:09
9ヒットマン1:48
10ブチ殺しちゃるんど!!2:18
11邪王プレート1:55
12銀河鉄道強奪1:31
13お魚になったワタシ…1:40
14治外法権1:50
15邪王会2:52
16焼津のまあこ2:44
17脱獄3:22
18強行突破3:22
19広島県警の横山じゃ!0:59
20理機士戦闘3:13
21だれかが風の中で3:22小室等太田建和田夏十水木一郎
 新房昭之監督が贈る稀代のボンクラOVA「てなもんやボイジャーズ」。
  「機龍警察」が記憶に新しい月村了衛氏がその昔、まだアニメ脚本がメインだった頃に作り上げたものだ。
 何がらしいって、SF×ヤクザ×昭和バラエティという発想と、それをここまでボンクラに落とし込む手腕である。
 なお、OVAは内容のニッチさのせいで(それを企画構想としてたにも拘らず)見事打ち切りとなった。合掌。

 まず何が酷いって、てなもんや三度傘からくるタイトルと、OPが「ゲバゲバ90分!のテーマ」であることだ。
 ビールCMでおなじみ昭和バラエティ色丸出しの楽しいOP曲。映像との謎の一体感は是非見て欲しい。
 天野正道氏による昭和バラエティ、昭和活劇、そしてヤクザ映画丸出しのBGMも相当酷い(褒め言葉である)。
 「ヒットマン」の締めや「警察艦隊」等が分かり易いだろう。聞いていれば一瞬で分かるはず。
 何せ「仁義なき戦い」まんまなのである。オマージュというかパクリの領域である。

 

 そしていかんせん天野正道氏によるものなので演奏も本気だ。
 流石にワルシャワ・フィルは呼んでいないが。
 ヤクザ映画オマージュでも活劇音楽でもブラス演奏がとにかくカッコいい。
 打ち切りボンクラアニメとは到底思えない。
 活劇音楽も「邪王プレート」で聞けるカッコよさは特に本物だ。
 天野氏の盛り上げ方にヤクザ風尺八が途中で挟まり、キメ音楽にして「てなもんやボイジャーズ」でしか聞けない独特な音楽と化している。
 ちなみに胡弓の演奏は驚くなかれ、劉継紅氏らしい。
 勿体ないとまでは言わないが、よく呼べたものである。

 極め付けはED。上條恒彦による木枯らし紋次郎主題歌「だれかが風の中で」の水木一郎兄貴カバー。
 「確かに菅原文太の仁侠映画だが、そりゃヤクザっちゅうか時代劇なのでは」とも思ってしまうのもご愛嬌である。
 しかしこれがまた流石は演歌出身の水木の兄貴なので、かなり良いカバーである。EDとしての効力は非常に高い。

 なお、Vol.1と銘打たれており収録曲も概ね2巻までに使われたものだが、Vol.2なんてものはない。
 打ち切りOVAが打ち切りが決まってからサントラなんぞ企画する理由などないからであろう。
 「ギャグアニメ音楽は無駄に気合入れてナンボ」という好例なので、機会があれば聞いていただきたい。
 ブックレットにはコロムビアの金子重雄Pと天野氏のクソみたいなライナーノートが掲載。
 ジャケットデザインは福島了氏(ドリフト)。

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