亡念のザムド ORIGINAL SOUNDTRACK

亡念のザムド ORIGINAL SOUNDTRACK

オススメ度 ★★★★★

発売:2009年7月22日 収録時間:131分 定価:3675円 レーベル:アニプレックス



ボンズが制作したウェブアニメ企画で、初めはPS3独占配信だった「亡念のザムド」。
ジブリ畑の宮地監督がコンビを組んだ音楽家は大島ミチル氏であった。
東京とパリでの録音を決行し、かなりごついお金をかけた力作。
生命やそれにまつわる悲哀に寄り添った、大島流のスケール観ある一枚。


N0.Disc 1 曲名時間作・編曲
1太陽の祖母1:56大島ミチル
2群青に進む船2:12
3胎動の扉が開く3:03
4童心~戯れ~1:47
5童心~好奇心~1:32
6車窓 黒く光る海2:21
7それぞれの企み1:34
8堕夢人のテーマ~現に一添えの想い~2:55
9衝突 積年の想い2:12
10礼拝~再誕の儀~2:57
11ヒトガタ~人類への復讐~2:12
12立ち続け 上を見よ2:23
13忘れえぬ優しさ2:26
14帰還 朝陽1:55
15望郷2:33
16終わらない哀しみ2:00
17ハル 私の大切な人2:44
18共犯 逃げられぬ場所2:17
19南大陸自由圏1:54
20水の中を揺らす風1:38
21眠れない子供たち1:40
22鍛錬1:52
23噛み合わぬ心0:56
24悪意のひとつもない戦い1:35
25夕陽に濃くおちる影2:11
26ぬくもりと旅する二人2:21
27ナキアミ 届かない気持ち2:08
28深く眠る緑心石2:01
29咲く乱 暴力1:44
30戦禍~魂の回収~2:33
N0.Disc 2 曲名時間作・編曲
1散りゆく御霊2:15大島ミチル
2回想 気持ちは一緒2:49
3華 カキスキススカッキ1:49
4親子のかくれんぼ2:19
5前へ ゆっくりと一歩ずつ2:35
6君子の金言~敵について~2:20
7アマウの原~悲しみのない世界~2:17
8決意 裸足デ行ク1:56
9想いは走る1:42
10堕夢人のテーマ~言葉なく泣くだけの二人~2:55
11金剛塔 第十七禁漁区1:53
12実験2:05
13世界が作った醜い子2:57
14誕生 ヒルケン皇帝2:16
15敗戦国のヒューマニズム1:55
16闇に咲く 日輪の羽1:42
17極東自治区~ASP部隊~2:27
18揺れる心1:59
19どうしても聞こえなくなってゆく声2:18
20ヒルコ~はぐれた子供達~1:51
21ずっと 秘めていた言葉1:51
22大巡礼~咲いて散る魂~3:03
23愛 私を殺しに来い2:08
24亡き魂の邂逅2:11
25ナキアミ 夜はまた来る1:57
26名を与えし者 堕夢人2:13
27そして旅はつづく2:23
28あなたは今 私の中に入っています2:06
29堕夢人のテーマ~届かない手紙~2:56
30再会 微笑むあなた1:54
 ジブリ出身の宮地昌幸監督によるボンズ制作のウェブアニメ企画。
 PS3独占配信から地上波放送に移行した「亡念のザムド」である。

 ジブリオマージュに溢れる本作の音楽を任されたのは大島ミチル氏。
 壮大なスケールのフルオーケストラはパリ管弦楽団、小編成の音楽は東京で録音されたものだ。
 今作の音楽構成はどこか岩代太郎氏の「ガルガンティア」に似ている。
 というのも、今作のオケは「生命」というテーマに寄り添っているように思えるからだ。
 「ガルガンティア」が「生」「賛美」に傾いていたとするならば、今作の音楽は「死」や「悲哀」に近しい。
 大島氏の哀愁あるオーケストレーションは、そのテーマにかなり合っているように思える。

 大島氏のオーケストラサウンドは、メロディ優先というよりもサウンド優先という印象。
 「天地人」などはどこかそれが空回りしているような気もしたが、本作はメリットとなっていると思える。
 それは恐らく「ザムド」の世界観がこれでもかと緻密に設定されているからではないか。
 固まった世界観に寄り添えば、決して大げさなだけの音にはならないのである。

 逆に、大島氏といえばボーイソプラノが売りの一つ。こちらは完全にメロディ先行だ。
 今作でもその真価は発揮されている。「堕夢人のテーマ~現に一添えの想い~」がそれだ。
 本編でも最終回などで使用され、強く印象に残っている人も多いはず。
 歌詞は茨木のりこ氏の詩を逆さ・コラージュして意味を散漫にさせたものを使っている。
 歌唱はフレーベル少年合唱団の早野誠弥氏によるもので、エモーション演出の切り札になっていた。
 オーケストラサウンドが迫力重視とのギャップにソプラノが効いてくる巧いやり方だ。

 ブックレットはかなりの大盤振る舞い。まず、宮地監督によるコメントが1P。
 そして宮地監督と大島氏の交換書簡が2P。そしてこれまた宮地監督による事細かな全曲解説。
 極めつけはスタッフ一同から大島氏への色紙ときた。
 ここまでやってくれると監督の音楽への愛が強く伝わってくるので、今作の価値がありありと伺える。

 大島氏の懐の広いオーケストラサウンドに、とことんあざといボーイソプラノ。
 氏の武器がこれでもかとメリットを発揮している良盤である。
 しかもこのボリュームなので、文句を言うにも言えないありさまだ。
 イラストは監督自身と倉島亜由美氏。デザインは草野剛氏、阿閉高尚氏。
 ブックレットも上記の通り素晴らしいので、出来ればCDで入手しておこう。

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