「東のエデン」 オリジナル・サウンドトラック

「東のエデン」 オリジナル・サウンドトラック

オススメ度 ★★★☆☆

発売:2009年9月23日 収録時間:63分 定価:3150円 レーベル:ERJ



Production I.Gが送るサスペンスアクションアニメ「東のエデン」。
リアリティとケレン味のバランスを巧く取り、劇場版を3作作るほどの人気に。
 神山健治監督ということもあり、音楽はいつも通り川井憲次氏。
しかし本作では、いつもの川井憲次氏ではそんなに多く聞けないものをいっぱい聞ける。


N0.曲名時間作曲編曲作詞
1密やかなたくらみ-咲のテーマ-2:30川井憲次
2No name in D.C.-滝沢のテーマ-1:59
3Eden of The East3:02
4JUIZ1:49
5Society2:26
6Blue Monday2:09
7憂鬱を吹き飛ばせ!2:03
8暖かい雨2:36
9Unbalance2:12
10選ばれし者2:00
11はじまりの空気2:07
12サポーター1:56
13Shopping Mall1:38
14Winning run2:17
15AKX-200001:50
16The Game2:18
17雨のエデン1:53
18満たされた孤立2:10
19Black Swan2:09
20初恋1:18
21ふたりで手をつないで2:33
22夕焼け2:09
23Naked Prince2:20
24Reveal the World4:19円谷一美Brenda Vaughn
25Falling Down4:28Noel GallagherOASIS
26futuristic imagination4:05school food punishmentschool food punishment、江口亮内村友美
school food punishment
 Production I.G、神山健治監督と「攻殻機動隊」の面々が送るアニメ「東のエデン」。
 ノイタミナ枠の初オリジナルアニメとして放送され、時代性を意識した作風が好評を博した。そして神山健治監督が劇判に選んだのはかーいさんこと川井憲次氏。

 川井憲次氏の音楽性といえば自他ともに認めるダウナー、邪悪さ、ダークさが特徴的である。
 しかし本作でのテンションは全体的に明るくポップなものが多くなっている。これは監督サイドからの注文によるものであり、川井氏自身も面食らったとのこと。
 「風人物語」でも見られるポップス系だが、それでもどこか影を含んでいるのが川井氏らしい。

 「滝沢のテーマ」が象徴するようにこのポップさは近未来感も浮かばせて来る。「攻殻機動隊」の前時代というネタもあり、陰のある近未来感という演出は正しい。
 そうして今作の川井氏はかなり作品に寄り添った「劇判」を提出してくれている。
だが、これがやはり一枚のアルバムになってしまうとどうもパワーに欠けてしまい、「サウンドトラック」としての価値の方が強まってしまう傾向にある。
 つまり、未視聴者にこの盤を薦めることはかなり難しい、ということだ。

 余談だが最終回でも使用されたゴスペル「Reveal the World」は黒人ボーカリスト・Brenda Vaughn。
 これがどこかで見たことある名前だと思えば、「レジェンズ」の英語版「どうにも止まらない」の、あの情熱的なボーカルを放ってくれた歌手であった。

 OP、EDがフル収録されているのは非常に好印象。「劇判」になってしまっていてもサービスは堅実。
 ブックレットには川井氏によるコメントが掲載。あまりにもくだらない醤油ネタは必見。絶対笑う。
 川井氏の「いつも」以外の側面をまじまじと聞けるという意味では価値多い一枚。アートディレクションは内古閑智之氏(CHProduction)。

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