TVアニメ『いなり、こんこん、恋いろは。』 オリジナル・サウンドトラック

TVアニメ『いなり、こんこん、恋いろは。』 オリジナル・サウンドトラック

オススメ度 ★★★★★

発売:2014年3月26日 収録時間:71分 定価:3132円 レーベル:ERJ



京都伏見を舞台に繰り広げられるラブコメディ「いなり、こんこん、恋いろは。」。
宇迦さまの可愛さばかりが話題になったり、いなりのコラ画像ばかり増えていた気がする。
音楽は「ARIA」のピアノ仕事が印象的な妹尾武だが、今回はバラエティ豊かな楽器構成。
オーケストラあり、ピアノあり、打ち込みあり、三味線ありの大盤振る舞い。


No.曲名時間作曲編曲作詞
1涙はらはら3:50つじあやの曽我淳一つじあやの伏見いなり(大空直美)
2天空の郷2:33妹尾武
3いつも、こころに、青い空。-Main Theme-2:31
4風と光、君と私。4:35
5いなり、はんなり、京ぶらり。2:17
6フシミナデシコ七変化2:14
7楼門(Interlude)0:57
8いなり、こんこん、恋マンボ。-Super Duper Kon Kon Mix-3:40
9Adagio for Strings, Op.1-御魂-3:42
10Kyoto No.43-Classical Style-1:53
11Kyoto No.43-Edm Style-3:29
12Metamorphose.(Interlude)0:22
13いつも、こころに、青い空。-昭和旅情編-1:48
14京阪ウキウキ・アドベンチャー2:27
15マカロンの月2:08
16君想う、星屑の空。2:40
17誰よりも大切な人へ5:47妹尾武宇迦之御魂神(桑島法子)
18あの日の君を忘れない-Acoustic Piano Version-1:55
19春色のワルツ3:34
20五月雨の街1:36
21夏祭り、夢花火。4:02
22秋色のワルツ2:45
23永遠の絆2:01
24あの日の君を忘れない5:01
25涙はらはら-Reprise-1:52つじあやの曽我淳一つじあやの伏見いなり(大空直美)
 ヤングエース連載、よしだもろへ氏によるラブコメディ漫画「いなり、こんこん、恋いろは。」。
 舞台は京都伏見。状況はほぼ「かみちゅ!」と似ている。雰囲気はラブコメだがもうちょいシビアでシリアス。
 中学生の情動を機敏に捉えようとする素直なドラマの丁寧さが売りの作品。
 
 音楽は妹尾武氏。「ARIA」などでの仕事でピアニストとしてのイメージが先行しがちだが、今作はオーケストレーションや打ち込み、三味線などが闊歩し氏のポテンシャルが伺える。
 ちなみに初の単独アニメ劇判である。
 アイキャッチでも用いられるメインテーマ「いつも、こころに、青い空。」のメロがまず印象的。フルートの清涼感が京都の青春を彩っており、妹尾氏らしい邪気のなさを醸し出す。
 ストリングスの流麗さもさながら、クラシカルな演奏や、コメディ打ち込み音楽も申し分なく、バラエティ豊かな中に一貫性も感じられるのも流石。そして、一曲の時間も長めなのもいいところ。
 ブックレットの通り、妹尾氏の愛するラフマニノフへの愛も小品から伝わってきたり、全体通して細やかな気配りが感じられ、伊達に「ARIA」音楽に関わり続けたという訳ではない。
 特に「あの日の君を忘れない」はクライマックスとは言えラブコメテレビアニメのために5分の長尺で、感情のドラマを真摯に描写しようとしていたのが伺えるところである。
 
 OPEDはテレビサイズすらも用意されて無い(そこはむしろ好印象)が、その分挿入歌はきちんと収録。
 「猫の恩返し」のつじあやの作曲、主役・大空なおみ氏歌唱の「涙はらはら」こそ素直なキャラソンだが、やはり妹尾氏作編曲作詞、宇迦之御魂神役・桑島法子氏歌唱の「誰よりも大切な人へ」が注目の的だ。
 第9話EDとして使用された曲だが、劇伴の妹尾氏作曲だけあり、BGMの延長線上で情動描写を意識した演出的な曲。「ファイ・ブレイン」もそうだが、これこそが劇伴担当作曲の挿入歌主題歌の強みであると言っていいだろう。
 
 2014年冬季アニメサントラ代表の一角と言っていい一枚。ジャケットからも音楽を作品が愛していたのがわかる。
 本編を見ていた人なら音の良さは伝わっているであろう作品なので、是非サントラを聞いてほしい。
 ブックレットには妹尾氏のコメント有り。イラストは高品有桂氏。デザインは山田章吾氏(東京山田デザイン事務所)。

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